どのガトーも甘さは強めですが、ガイアの完成度は高く安定しています

パティシエはフランス人、世界パティスリーで優勝経験もつエコール・クリオロ。
本店は千川駅2003年にオープン、立地はオフィスだったり小さな工場があったりする一角、特に回りにお店もなくさほど恵まれているとは言えませんがお客様はコンスタントに来店されます。
多くはお近くにお住まいの方、お子様連れもちらほら、店内はイートインスペースもあり、ドリンクもあります。
スタッフは若めの女性でした。

売り出し方はイルプルーまではいきませんが、全面に押し出すタイプの様。

優勝経験をもつガトー、ガイア、ニルヴァナ、一番人気というモンブラン、後はフールセックを選択しました。

ガイア

2009年世界パティスリーアントルメ部門優勝ガトー。
ピーカンナッツのクリスピーをベースにした、アーモンドたっぷりのビスキュイ、バニラムース、真ん中にはキャラメルソース、動かすとふるふる揺れるほど柔らかいです。
一番下のベースは薄くカリカリのピーカンナッツクリスピー、ほろ苦さとナッツの力強さでお味的も深さを与えアクセントに。
バニラムースは大変口溶けがよく儚さを感じる程、バニラらしさはありますが濃厚タイプより口溶け重視のお味、キャラメルはほろ苦さがありこちらも深さがあります。
ビスキュイは割とスタンダード、しっとりさがあり安定さもあります。
最初はバニラムースの優しさから始まり徐々にピーカンナッツの深みが出てくるストーリーのあるガトー。
甘さは強いですが、お味がしっかりしていて今まで頂いたキャラメル系ガトーでは一番レベルが高かったです。
甘いだけではないほろ苦さや深み、キャラメルの良さを引き出している安定感のあるお味でした。

ニルヴァナ

2009年世界パティスリープチガトー優勝。
ブラックベリーのショコラ系ガトーでショコラビスキュイ、ショコラムースとミュールゼリー(ブラックベリー)、上にはミュールゼリーのグラサージュの構成。
飾られるのはレッドカランド、ブラックベリー、フランボワーズ。

ビスキュイは水分を含んだタイプ、ほろ苦さと濃厚があるショコラムース、ブラックベリーゼリーは酸っぱさがありインパクトがあり、乗っているブラックベリーは甘く、フランボワーズは酸っぱさがあります。
調和の取れてる口溶けの良いガトー、不思議なのがショコラの濃厚さがあるにも関わらず、後の引きは美しいです。

モンブラン

人気が高さから通年売ることになったガトー、テレビでも高評価を得ています。

ラム酒を多く使っているガトーで、メレンゲにショコラコーティングを施すことにより湿るのを防いでいます。

フォークを入れるとサクサクとメレンゲの音がし、メレンゲは厚め。
マロンペーストのラム酒は香り高く、フィリングは上層に少しクレームシャンティ、マロンクリームこちらからもラム酒の香りがしてマロン香りはしますが、ラム酒の方がセンターポジションな感じ、メレンゲはサクサクした食感後、口の中で溶け全体的に口溶けの良い仕上がり。
上に乗っている栗は甘みが強め、メレンゲは少し厚すぎかもしれません。
アミティエのモンブランを奥ゆかしいと言うならこちらは大胆でしょうか、サイズもあり甘さも強めです。

ドームポム【左上】

中にはりんごの果肉が入っており、歯応えがあり、シナモンの香りがふわっとし、平均的に中までしっとりしており、バターと砂糖のベーシックな美味しさもあります。
小さめですが、濃厚さがあるので丁度いい大きさ。

 

フィナンシェ

重さもあるフィナンシェ、開けるとアーモンドのいい香り、しっとり滑らかな口当たり、水飴を感じます。
バニラと卵とアーモンドがバランスよく入った美味しいフィナンシェ。

 

フロランタン

ナッツがぎっしり詰まったフロランタン、ナッツの強めの香りと歯応えがあります。
ヌガーの粘りも強さを感じるタイプ、上に乗っているのはピスタチオ、クッキー生地は作られてから経っていますがふにゃっとはしていないです。
甘さ、ほろ苦さ、強さを感じるお味。

 

フランボワーズフロランタン

カラーが鮮明なフロランタン。
赤さはフロランタンですが、酸味は柔らかく、ナッツの香りとお味がぎっしり、甘さもしっかりしていました。

 

想像していたより角がなく無難な美味しさがありました。
ガイアとニルヴァナはバランス感があり、私的にはガイアの完成度が好み、ガトーキャラメルの深さを知りました。
甘さは強め、大きさもあり、お子様も好きそうなお味です。
繊細よりも大胆な味わい、大堂を外さないストレートに語りかけてくるパティスリーです。