都内屈指の高レベル。オフシーズンのみのレア感溢れるパフェ、コッパジェラートも美味です

 

2012年オープン、祐天寺駅西口から1分弱。旬を使ったフルーツ系や斬新なオリーブオイルまで展開する東京で最も評判の高いジェラート店、ジェラテリアアクオリーナ。

フレーバーの回転率はとても高く、1週間、早い時には2・3日で変わることもあるほど。
その他にも土日のみ販売されるジェラートソフトやスポット的に登場するコッパジェラート（グラスジェラートパフェ）を揃えいつ来ても新しいフレーバーに出会えるジェラテリアです。

オーナーは茂垣綾介氏。
ジェラテリアアクオリーナの歴史は2007年のネット販売から始まり、その後再び修行のため渡伊。
イタリアで開催されたジェラートコンクールCOPPA D'OROで2位、Coppa del Mondo della Gelateriaでチームの一員として出場等し、帰国後2012年祐天寺に実店舗をオープンしました。

オープン時間は平日13:30～/土日祝12:00～冬場の平日15:00～と遅く、クローズ時間は23:00と夜遅くまで営業する珍しいお店。

外観はストライプの店舗テントにこじんまりとしていて温かみのあるカラー、イタリア系の可愛い雑貨店の様。
モスグリーンベースにホワイトのセリフフォントロゴの看板が映えてすぐに分かります。

店舗は縦に長くテーブル席が5卓程あり、奥にジェラートショーケース。
通常はショーケースのジェラートを煌びやかに飾り人の目をひくものですが、当店は全て蓋が閉められています。
これは劣化を防ぎ、最適な口当たりで提供するため。
「魅せる」ことより「お味」に拘る姿勢が感じられます。
余計な保存料を避け、ベースとなるミルクは牛の飼料から着目し、ノンホモ、85℃の殺菌したもの。

蓋をされていても耳慣れない、気になるフレーバーがあればテイスティングをさせていただけますので好みを探すことができます。

シグネチャーメニューはミルク系ジェラートに提供時にオリーブオイルを流し入れるオリーブオイルと王道ピスタチオ。
他はミルクやショコラ等のスタンダード以外、フレーバー常時変わるので人気は分散している印象です。

今回は休日の17時頃訪問。
お休みの日恒例のジェラートソフトは今回はピスタチオ、オフシーズンに時々発表されるコッパジェラートがありテイストはメーラ ヴェルデ。
メーラ ヴェルデはオフシーズンの時のみ発表されるグラスパフェ、スポット販売のため短い時は3日程で終了してしまい定番はありません。
アクオリーナの優れたバランス感覚が表現され、評判が良い完成度の高いものです。

アクオリーナのジェラートのお味は甘みあり酸味ありで強弱をつけ飽きさせず、日本人らしい細やかなお味の微調節がされています。
ジェラートへの情熱と拘りが説明がなくてもお味から伝わり、私的には都内No.1だと思うのがここジェラテリアアクオリーナです。

訪問時の接客は20代後半程度の女性。
フランクで楽しい接客をして下さる方で色々な説明にも丁寧に答えてくれ、細かいことを質問しましたらガラス越しの工房にいる茂垣氏に聞きに行ってくれるなどとても丁寧。
色々迷って今回はまずお目にかかれないコッパジェラート、メーラ ヴェルデにしました。

メーラ ヴェルデ

グラニースミス(青リンゴ)テイストにラム酒をかけたコッパジェラート

お席で待っていると茂垣さんから提供され、変わらず柔らかな雰囲気でご説明をして下さいました

運ばれてきた時からグラニースミスの香りが漂います

主な構成は下層からグラニースミスのコンポートにフレッシュグラニースミス、ラム酒、リコッタのジェラート、グラニースミスのシャーベット、シナモンとオリーブオイルのサブレ、フレッシュグラニースミス、シナモンパウダー

上層のフレッシュグラニースミスはシャクっとした歯応え、少しお砂糖がかけられていましたが甘酸っぱいテイスト
グラニースミスのシャーベットはピールが入っていて、風味たっぷりの爽やか系
リコッタのジェラートは少し粘りがあり冷たさはソフト、入りは穏やかですが途中から盛り上がり濃厚さがでてくる複雑性がありレベル高く美味
サブレは程よいシナモンの香りと塩気あり、サクサクとしてアクセントポジション、その下からはラム酒の香りが漂います
ストレートにラム酒を入れていますが、そこまで量は多くないので酔う様なことはありません
あくまでグラニースミスコッパジェラートの一部を担うもの
単純にリキュールで占めるお味ではありません
時よりラム酒のお味が顔を出しお味を豊かに展開させていきます
最下層はグラニースミスのコンポートとカットされたフレッシュグラニースミス、終盤を甘さでは締めていません

グラニースミス特有の酸味を生かしさっぱり、それだけに終わらずリコッタのジェラートで濃厚さを出していました
上層はフレッシュグラニースミスやシャーベットのシャリッとした食感、下層はコンポートと口当たりが変わるのも楽しいところ

やはり美味しいと思える出来栄え、定番化せず次々新しい形を生み出す当店の奥深さを感じさせます

 

【2015/08】
気になるのはやはり人気の高い「オリーブオイル」。
POPを見た私含む他のお客様の反応決まって「オリーブオイル！？」と驚きの声。

オーダーはオリーブオイル、カシスのヴァリエガード、プラムのトリプルにしました。

オリーブオイル【手前】

ミルクベースのジェラートに窪みをつけ、最後にトスカーナのオリーブオイルを流し込み渡されます

オリーブオイルの風味は強く、1口目から強く押してきます
ですが不思議なことに合うのかと驚くほど美味
オリーブオイルによりジェラートはまったりとした口当たりに
バランスが取れるようにミルクの濃度が細かく調節されていることが伺えます

油っぽくはなく後付けという感じもなく好相性
他のお客様方も｢オリーブオイルがこんなに美味しいなんて｣と絶賛されているのがわかる仕上がり
他ではいただけない、おすすめのジェラートです

プラム

プラムの果肉が所々に入っていて、酸っぱさと新鮮さは生きてるプラムを感じさせます
こちらより酸味やインパクトが強いとなるとソルベの領域になりそうな夏らしさを感じさせるシャーベットです

カシスのヴァリエガード

大きなカシスの果肉食感とミルクは濃厚
この3種類の中で一番濃厚です
ジェラートらしい甘味があり、カシスはさほど強くなく適度で綺麗に纏まったお味
オリーブオイルのミルクベースとはまた違い拘りがありました