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パティスリー・カー・ヴァンソン

パティスリー・カー・ヴァンソン

星2つ半が平均

月8日程度しか営業しない行列店。JPエヴァンを継ぐ風味の引き出し方が秀逸なパティスリー

2006年オープン、飯田橋駅から7分程。チョコレートの頂点、ジャン=ポール・エヴァン氏のショコラとオーナー自身の高い表現力で美食家までが絶賛したケーキを創り出すパティスリーカーヴァンソン。

オーナーパティシエールは石井 Vincent 敬子氏。
ジャン=ポール・エヴァンの下で約5年間対価なしで研鑚を積み、ロワイヤル・モンソーやJEAN-PAUL HEVIの実店舗でも活躍し、パティスリーカーヴァンソンをオープン。
口コミで徐々にお客様が増えてくれたらと考え駅から歩くこの地を選んだそうですが、実際はその実力でたちまち人気店に。
ですが、お味を創り出すには腕への負担が大きいらしく人気上昇の最中休業へ。
長らく閉めていた時期もありましたが、昨年辺りから少しずつ営業日が増えてきています。

根強い人気があるお店で営業日には曜日関係なく開店前から周辺では見かけない長い行列ができ、その混雑で専任の警備員さんがいらっしゃるほど。
現在開店日時共に定まっていないため、詳細はwebで入手する形になります。

評価が高いのはやはりショコラ系。
美食の王様が絶賛されたアメールを始め、スペシャリテのミルフィーユ、芸能人の為に作られたオリジナルトリュフ等本物のショコラに拘るその質は一目置かれる存在です。

この日は平日の開店時間14時に合わせ13:40頃に到着、すると既にかなり行列が伸びていました。
こちらに来店するのは実は2回目、1回目は普通のパティスリーよりも購入までにかなり時間がかかり諦めざる終えなかった経緯があります。
それは不定期営業なので人員が少ない中、慎重な梱包と商品説明が丁寧な為。
約40人お待ちの場合でも1時間30分程並ぶので、注意が必要です。

お店は黒の店舗テントにガラス張り、テイクアウトのみ。
店内に入るとショーケースにはスペシャリテを中心にシーズン物のケーキ、アントルメ含め23種類程ありました。
スペシャリテは基本通年ですが、ミルフィーユヴァニーユはこの日ありませんでした。

ケーキは種類によって大きく、特にモンブランやあまおうのショートケーキはパティスリーSATSUKIのスーパーシリーズまではいきませんが規格外。
お値段は1点700円~1600円とお高めでありますが、かなりの勢いで売れていきます。

ショコラ系ケーキ3点をいただきましたが、どれも風味の引き出し方が秀逸でショコラの様々な顔を引き出すのに大変長けている印象。
単純にクリーミーさをミルクで出すことはせず、リッチさをリキュールで表現することもありません。
風味を何で表現するのかが良く考えられていて、口溶け、配分量、質で幅広い表現力を発揮し同じショコラケーキでも全く異なるお味に仕上げます。
ラ・メゾン・デュ・ショコラ程は濃厚ではなくピエール・マルコリーニ程対象を限定しないお味ではありません。
ジャン=ポール・エヴァンのショコラをベースに、個人パティスリーらしいフレッシュさとオリジナリティがあるケーキたちです。

接客は石井さん、女性のパティシエールが担当されていて、にこやかで丁寧。
パティシエールが「小さくてもパワフル」とおっしゃっていましたが、確かにどれも印象深い完成度の高いものでした。

購入させていただいたのは、アメール80%、ミルフィーユショコラ、ショコラフランボワーズ、焼きトリュフです。

アメール80

カカオ80%のショコラとムース、ヴァローナ製のカカオで作ったビスキュイを11層に重ねたアルコールは不使用の当店一番人気
殆どの方がオーダーされるケーキで、パティスリーカーヴァンソンの強さ、ショコラの濃厚さなど全ての核を集結し閉じ込めたもの
美食の王様、来栖けい氏が絶賛したということでも知られています

これのみテイクアウトが30分以内のケーキで、柔らかいのですか?とお聞きするとそうではなく温度で風味落ちがするからとのこと
確かにそんなに柔かではなくしっかりしていて、彷彿とさせるのはジャン=ポール・エヴァンのグアヤキル
いただくとその硬さは形を潜め口内の温度で綺麗に広がりをみせ溶けゆき、ガナッシュには少しの粗さがあり舌触りだけを残し、何層にもなった複雑なショコラと重なりお味は一つとなるようになっていました

ビスキュイはしっとり系、こちらもショコラ同様にビターさと豊かな香りがあります

重さからくる濃厚さではなく深さからくる濃厚さは屈指の仕上がりで食べ応えあり

香りと甘さのバランスが良くこってりとは違います
どのパーツも味わい深くショコラの本質とは、と考えさせられるケーキでした

ミルフィーユショコラ

フランス産に似た北海道小麦を厳選したフィタージュにショコラを練り込み、一週間熟成しショコラクリームを挟んだ三層ミルフィーユ
ショコラクリームはアメールやショコラフランボワーズと比べ風味も口当たりも異なります
ややねっとりとしたクリームは纏わりつくことにより濃厚さを演出、その後消えていくのは秀逸
よってお味自体は重すぎず上品です

色からミルクが入った甘いものを想像していましたが、実際は異なり甘過ぎず濃厚過ぎずビターさがありました

フィタージュは時間が経過してもサクサクしていて、ショコラのライトなほろ苦さと後から押してくる芳ばしさ、バターのコクが光るリッチなお味
単純にショコラのお味をヘビーさで表現せず口当たりで強さを出してくるのが素晴らしく、スペシャリテらしい仕上がり

このクリームを作るのは重労働が予想され、いただいている時にパティシエールの体調を思ってしまう程でした

ショコラフランボワーズ

フランボワーズの香り弾けるケーキ
上からフランボワーズの果肉入りナパージュ、濃いめのショコラクリーム、ショコラクリーム、ビスキュイ、ショコラクリーム、フランボワーズソース、以下下層は同様の構成

ショコラクリームよりフランボワーズが前にくるケーキで甘酸っぱさの次にショコラのお味を感じます
フランボワーズの主張がはっきりしているので、ショコラはいただいたケーキの中で一番スタンダードに近い甘さのあるもの
フランボワーズの香りと風味、ナチュラルさを生かしたお味でした

焼きトリュフ

ハート型の陶器に入ったもので、焼きトリュフと焼きフォンダンがありこの日は焼きフォンダンは既に売切れでした
日持ちは冷蔵で約2週間

袋から開封しただけでショコラの香りが広がります
説明書き通りレンジで温めていただきました

フォークで刺すと中はフォンダンショコラと同様にとろりとショコラが溢れてきます
生地はショコラのお味とバターたっぷり
パサつきが全くないしっとり系、ふわっとしながらも口の中でじゅわっと音がしてきます

ショコラは深さと甘さ、ビターさがあり生地との相性も良好
ショコラとバターが交わるワンランク上のお味で大きくはありませんが印象深く存在感あり
1つ1000円しますが納得の美味しさがありました

 

素材、風味、口当たりそれぞれのケーキに個別の印象を残し着地点が良く、特にアメールとミルフィーユは迷いがありません。
例え好みがあったとしてもショコラを活かす力はストレートに素晴らしいと感じる確かな技術。
ショコラケーキなら並んでもまた是非こちらで購入したいと思える、素敵なパティスリーに出会えました。

DETAIL DATA

ico

アクセス、営業時間など

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