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ラ・ブリアンツァ

ラ・ブリアンツァ

星2つ半が平均

トリュフのオーブン焼き・甘いトマトのパスタは必食。CP・接客も抜群のイタリアン

2016年オープン、六本木ヒルズにあるトリュフのオーブン焼きをスペシャリテにもちCPも抜群と言われるラ・ブリアンツァ。

オーナーシェフの奥野義幸氏、競争が激しいイタリアンの世界にあって名店と言われ人気を博すラ・ブリアンツァグループの代表です。
奥野シェフは料亭に生まれ育ち、アメリカの大学を卒業後飲食業界へ。
イタリアの星付きで研鑚を積まれた後、2003年にリストランテ ラ・ブリアンツァ(現ヴィア・ブリアンツァ)をオープンし、2014年にブリアンツァ6.1をオープン。
そして2016年にラ・ブリアンツァを移転する形で六本木ヒルズけやき坂通りにオープンしました。

以前から美味しいと伺っていたラ・ブリアンツァ。
皆様のレビューを参考にさせて頂き、トリュフのオーブン焼きとトマトのパスタは外せないと思いつつ平日のディナータイムに予約し初訪問。

場所は六本木ヒルズレジデンスの3階、飲食店が点在するエリアにありました。
お店はガラス張り、店内は自然光をベースにしているので煌々としてはいません。
お席はテーブルのみで席間隔があるので窮屈さはなく、エントランス正面がオープンキッチンとなっていました。

お席に案内していただくと、テーブルには発酵中のパン、そして手描きの可愛いウェルカムカードが卓を華やかにしていました。

先に概括させて頂くと、お味はもちろん素晴らしかったのですが同様に素晴らしいのが接客。
皆様感じが良いだけでなく、トークも良く、質問し易い雰囲気を作って下さいます。

訪問時、トリュフのオーブン焼きとトマトのパスタ両方が入ったコースはなかったのですがカメリエーラがその場でアレンジ。
ブッラータはコースにあるので、「甘いトマトとブラータチーズのスパゲティ」を「甘いトマトのスパゲティ」に変更して構成に組み込んで下さいました。

それぞれ個々の良さで接客をされているので、マニュアル的な印象は受けずコースの内容以外のトークも楽しめます。
また、お時間があれば奥野シェフが自らサーブして下さり、色々なお話をして下さいます。
当日は運も良く想像もできなかった程色々お話ができ、とても良い時間を過ごさせて頂きました。

お話させて頂くと私が最近行ったお店はほぼ行かれており、更にはたくさんの名店のお名前が・・・
イタリアンのお話だけでなく、他のお話もさせていただきました。
前衛的なこともやっていきたいが、郷土料理も提案していきたいと仰る奥野シェフ。

今回いただいたコースは「MENU GOLOSO」、郷土料理を色濃くした構成。
様々なジャンル・形がある業界にある中でイタリアンの美味しさとは何か、シンプルこその美味しさとは何かがストレートに伝わってきました。
忘れかけていた、イタリアンってこんな美味しさだった、と再認識させてくれるラ・ブリアンツァと過ごした初めてのコースは以下になります。

 

◆ストゥッツィキーノ ゼッポリーニ

中に生青海苔が入った出来たて熱々のゼッポリーニ

硬めのお店もありますが、当店はふわもちの食感、温かで優しいお味です

 

◆パン

天然酵母の自家製パンと南イタリアサルデーニャ島のパーネ・カラザウ

パーネ・カラザウはパリパリで芳ばしくお酒との相性も良さそう
両方ともいただきやすいお味です

◆初鰹・茄子

千葉勝浦の初鰹
少しタタキにし、ほんのり温かい状態で供されます

お野菜は赤玉ねぎやウイキョウ等を刻んだものとスライスのピクルス、エキューム
レモンのお塩に柚子の香りを纏わせ、透明のソースは玉葱と魚醤、茶色いソースが茄子となります

お野菜が鰹の癖をカバーし
鰹自体は厚切りにすることにより本来の風味を味わえます

◆ブッラータチーズ、フルーツトマト

パンの上にアメーラトマト、たっぷりのブッラータチーズをかけ、スペイン産のアンチョビを乗せたもの
見た目通りボリュームがあります

賞味期限未開封48時間・開封後24時間と大変短くて有名な有名なブッラータ
袋状の中に生クリームとフレッシュチーズを閉じ込めた、チーズINチーズです

カットされ全体を覆うとろとろのブッラータ
パンはもちっとした食感

アメーラトマトは甘味もありますが適度な酸味もあり全体のお味を引き立て、アンチョビの風味と塩気で全体を引き締めます
アンチョビがあることにより全体に起伏が出て、オイルとの相性も良い素直な美味しさです

◆サマートリュフ、卵

トリュフのオーブン焼き ピエモンテ風
当店のスペシャリテであり、絶対的な必食の一皿

これが強みです、とはっきりと打ち出していただけるのが嬉しいところ

ココットには、チーズと生クリーム、下層に半熟卵
供された時にサマートリュフをたくさん削って下さいました

トリュフの瞬間の薫香を漂わせ、下層の半熟卵は瞬く間に完熟となるためすぐに混ぜていただきます

滑らかでクリーミー、濃厚さはありますがもっさりしておらず、甘さだけでなく塩気もありバランスが秀逸

サマートリュフの香りも充分でこれ以上の香りは不必要と思えるほどでした
お聞きしてみると、サマートリュフは熱が加わると香りが増すそう
夏のトリュフでも大満足です

シンプルですが甘味・塩味・芳香が合わさる、ありそうでない、誰もが笑顔になれるお味です

◆プリモ・ピアット 甘いトマトのスパゲティ

こちらのスペシャリテと同じ位評判の高いパスタ

パスタが供されると、なんと奥野シェフがいらっしゃり自らチリの手摘みのオリーブオイルをかけて下さいました
トマトの甘みが良く出ていて、酸味は控えめ
オイルとの相性が光り、これこそイタリアンと訴えかけてくる美味しさです

最近はお料理のジャンルも増えました
イタリアンでも独創的だったり、強さを抑えさっぱり路線だったりと様々です

ですがそれを敢えてとらずにシンプルで本来のイタリアンの形を残す一皿
トマトの美味しさとイタリアンとしていただくオリーブオイルの素材としての強さも残したシンプルでぶれない仕上がり
飾り立てない信念的なものを感じ、こちらも色々考えず「パスタの美味しさとは」という原点で楽しみたいお味です

 

◆焼きたてパン

卓上にあった発酵中のパンが焼き上がってきました
塩気のあるチーズが薄くスライスされ、オイルがかけられています

小麦の種類も異なるのかコースで供されたパンは一味も二味も違うもの
もちもちで甘くて、一皿を担うお味をしていました

 

◆グラニテ

びわとびわのジュレ、カンパリのグラニテとモヒートのエキューム

中にはカットされたびわが入っていて風味と程よいリキュールでさっぱりと仕上げたお味です

◆セコンド・ピアット ラム肉

ラム肉の回りにはバターでさっと火入れしたお野菜、牛蒡のピュレを添えてあり、レモンをぎゅっと絞っていただきます

芳ばしさ、適度なレア感があり火入れが良好
ラム肉の程よい脂も残っていて、パサつきはなく何より全くにおいがありません

セコンドまでで適度な満腹感がありましたが、牛肉程のヘビーさがなくこちらにして正解でした

お聞きするとラム肉は厚みがない為に火入れの加減が難しいそう
見た目は豪快ですが、郷土料理らしい温かみの中に焼きの繊細さを合わせたお味です

◆ドルチェ クレスペッレ

ティラミスから変更で奥野シェフが作って下さったドルチェ
お誕生日ではありませんが、サプライズをいただきました

イタリア版クレープの位置付けで、ダークラムのジェラート、バナナ、チーズのソース

甘みの輪郭ははっきりしていますが、後には引きずりません
生地がしっかりしたクレープに、ラムの大人感があるジェラート、バナナには焼き色をつけてあります
イメージ的に平たい甘さではなく、一点がある甘さなのでお腹がいっぱいになってきていましたが無理なくいただけました

 

◆焼き菓子

宗玄という酒粕を使用した焼き菓子をいただきました

◆焼き菓子

フレンチコースの様なミニャルディーズ
ケークやメレンゲ等、エスプレッソと一緒にいただきました

 

とてもお腹いっぱいになり、接客もお味もこのお値段では申し訳なくなるクオリティ。
また是非訪れたい、そしておすすめしたくなるスペシャリテがある人気イタリアンラ・ブリアンツァでした。

DETAIL DATA

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