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菊乃井

菊乃井

星2つ半が平均

安定したお味と美しい盛付、ボリュームもあり、かなりお得なランチ

1912年京都府京都市東山区に料亭 菊乃井として創業、2004年に赤坂 菊乃井を開店。
京都本店はミシュラン三ツ星です。

現在は三代目で当主は村田吉弘さん、2012年に厚生労働大臣表彰、2013年に京都府文化賞功労賞受賞、洞爺湖サミットのお料理を担当するなど、テレビへの露出も多く知らない人は居ないほどの有名人。

今回は9月初め、赤坂 菊乃井を訪問させて頂きました。

エントランスまでは、鈴虫が鳴く打ち水された石畳を抜けていきます。
エントランスまでの距離、風情、演出が素晴らしく、店内も清潔感と開放感気持ち良くお席につけます。
席には名前の書かれたプレートが置かれていました。

リピートのお客様よりお祝いの席に使われる方、特に外人率が高いです。
カウンター席はそんなに広くなく間隔も狭め。
お店の責任ではありませんが、遅くにいらして隣に座られた外人のお客様が大きく席を取られお電話もされる方だったので後半はちょっと落ち着かなったです。

鈴虫は常連のお客様が毎年送って下さるもので、接客を担当して頂いた板前さんが鈴虫や鯉をお世話をされていました。
赤坂には村田さんもいらっしゃる様で厨房に立たれることもあるそうです。
板前さんの人数は多く、インカムにて指示を飛ばして常にお客様の流れをチェックし、お客様は卓名では呼ばずお名前で呼んでいました。

「まずは一献」迎酒が振舞われお料理スタートがされます。

【先付】

胡桃豆腐、山葵餡、デラウェア、花穂紫蘇

荒く砕かれた胡桃の実が練り込まれているお豆腐、デラウェアと花穂紫蘇、器のカラーバランスが美しい先付。
花穂紫蘇とは、花が3割程開花した時に摘み取ったものです。
山葵餡はすっきりとした口当たりで美味しいです。
お豆腐はあまりねっとりしたタイプではなく、胡桃の香りはしっかりしますが濃厚タイプではありません。
胡桃の歯応えと紫蘇の新鮮さ、デラウェアも浮くことなく京都らしい優しく柔らかな先付でした

 

【八寸】

鳥籠に入っており開けると美しい八寸の登場です。

かます寿司、焼目栗、鱧の味噌漬け、鱧の子落雁、新銀杏酒煎り、鱒の子醤油漬け、下層に鮎うるか

かます寿司
サイドにすだちがついていて、そのまま頂きます。
かますは秋刀魚より早く秋を告げる魚で、かます寿司は福岡県筑後川周辺の郷土料理。
シャリは柔らかく円やか、酢で締めたかますは脂が乗っており、すだちの香りでさっぱり頂けます。

銀杏は本来の甘さとしっかりお酒が染み込んでおり美味しい。
栗は歯応えがあり、加糖なしの自然の甘さ秋の到来を感じさせます。

すだちを器にし、上層に鱒の子醤油漬けと鮎のうるか
鱒の子はいくらと違いとても小さく、粒の弾力は強く、頂くとぷちぷちと音がします。
うるかとは塩辛のことで、ねっとりしていますが癖はありません。

鱧の子落雁
粒が口の中で解けて溶けていきます。
濃厚タイプでお野菜の旨みもあり美味しく頂きました。

イチョウの葉はさつまいもで、松の葉は素麺と海苔で作られていました。

【向付】

明石の天然真鯛、菊花酢漬け、さごし焼霜とポン酢ゼリー

真鯛はプリプリで自然の甘さがあり美味しいです。
山葵はとてつもなく強かったです・・・

さごしとは鰆のことで、出世魚なので50センチまでをさごし、60センチまでをナギ、それ以上がサワラとなります。
さごしはポン酢ゼリーと頂き醤油は使いません。
脂が乗っており多少のにおいはありましたが、濃厚で美味しく頂きました。

菊花酢漬けは食べやすくて、最下層に菊の葉。
菊の葉は葉の芯や香りも独特で強かったです。
お皿も菊をイメージしているとのこと。

こしび、黄味醤油、わがらし

こしびとはメジマグロのこと。
さっぱりマグロに、ねっとりした黄味醤油をたっぷりつけて頂くことにより少し濃厚さが出てバランスが取れたお味になります。
わがらしは特に辛さはありません。

【煮物椀】

鱧豊年、松茸、三日月豆腐、柚子の香り

器に秋を感じ、松茸の香りで包まれます。
量は思ったよりもありました。
鱧豊年とは道明寺粉や米で鱧を包み揚げたもの、こちらはお米を煎り、包み揚げたもの。
香ばしく美味しいです。
お豆腐は卵、上品な香りとお味。
松茸は少し水っぽさがありましたが、鱧と松茸の組み合わせはとても贅沢、全体的にしっかりしたお味で、後にも松茸の香りが続きました。

【焼き物】

焼き雲丹と鳴門若芽

雲丹は北海道のもので、意外にさっぱりとしたお味。
コクと言われると今ひとつですが食べやすく、内部に行く程やや生感を味わえます。
塩気がない若芽は歯応えがあり美味しいです。

【強肴】

穴子豆腐、春菊餡、山葵

中に穴子が入っている揚げ出し豆腐で、とろみのあるつゆは春菊。
揚げ出し豆腐なので、さっぱりし過ぎずバランスがとれた強肴でした。

【お食事】

地鶏と栗のご飯/止椀/枝豆すり流し、栗麩

ご飯は柔らかめ、地鶏素材のお味がしっかり出ており、そこに栗の香りが交わります。

すり流しは、枝豆本来の甘さととろっとした口当たり、麩も美味しく頂きました。

残ったご飯お持ち帰り。
結構な量でしたが家族が完食、もちろん好評でした。

水物は2種類から選べます。
今回は懐石料理では珍しいパフェを選択。

無花果と紅茶のパフェ 巨峰

ジュレはアールグレイ、グラニテはダージリン、無花果のコンポートと中に巨峰が入っています。
ダージリンのグラニテが秀逸。
しっかり苦味があり、爽やかで味を引き締めます。
無花果は薄く甘みがあり、ジュレは香りがいいですが癖がなく優しい甘みでダージリンとのバランスが取れています。
後味は清潔感があり、この甘味の美味しさには驚きました。
今まで頂いた紅茶系のデセールではNo.1、これ以降紅茶パフェを見るとオーダーするのですが菊乃井のものには全く敵いません。

 

かなり量があり、お腹いっぱいになります。
皿数もあり綺麗でこれで12000円とは大変お安いです。

お味は美味しいですが、様々な国の方も頂けるような無難な感じも受けました。
突き抜けたお味には出会えませんでしが、大変いい経験ができました。

 

DETAIL DATA

ico

アクセス、営業時間など

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