小振りながらも安定性のあるネタ、癖が無いシャリ。食べやすいお鮨

2012年オープン、銀座のコリドー街方面の裏路地ある鮨かねさかの分店、小振りながらもネタとシャリのバランスが良いお鮨が味わえるすし家。

大将は石山孝雄氏、鮨かねさかで研鑽を積み27歳で鮨かねさか軽井沢支店を、28歳で鮨かねさか分店のすし家を任されたその実力は鮨界のホープの一人として注目されています。
すし家は以前は鮨いわがあり居抜きとして使用、初めての人にとっては裏路地と知っていても見つけにくい場所にある隠れ家的な鮨店です。

平日のランチに訪問、人気が上がってきているので翌日予約をお願いしましたが取れたのは残り1席の平日の3日後でした。
入店するとすぐL字型のカウンターが見え、座席数は8席、カウンター自体も狭く、大将は背が高いので余計にこじんまりとして見えます。
ホールやお電話は感じが良くにこやかな若い女性がお1人で担当されています。

ランチは14貫8000円、10貫に至っては4500円という銀座とは思えないCPでも話題。
初回では不可みたいですが通えばランチからつまみやお好みも楽しめる自由度の高いところも魅力です。

満席で常連のお客様がいらっしゃったので大将とお話するシーンは少なかったのですが、雰囲気が穏やかなので居心地の悪さはありません。
大将自体はネタのトークをよく話されるタイプではなくどちらかというと寡黙。
ですが、時々話す言葉は柔かで不思議な位初回からお客様をリラックスさせる力があります。

ランチの時間でもスタート時間に入っても大将のネタの切りつけ等の準備で思いの外待ちます、握りもスピード勝負ではないのでゆったり時間をとりたい所。

握りはリズミカルで丁寧。
ネタは小さめ、シャリも小さめでころっとしていてフォルムは特段良いかと言われればそうではない気がしますが、お味は角や癖はなく食べやすいです。
正直特徴と言われると難しいですが、癖が無い分食べ疲れすることもありません。
ガリは甘めでした。

この単価だとにおいが気になるネタがありそうで危惧していましたが、全体的に鮮度はかなり良かったです。
ネタ自体は極上と言うわけにはいきませんが、お値段も控えめなので気になりません。

握りは何貫か山葵が効きすぎてるもの、時々シャリが少し塩気が強いと思う所がありましたが、ネタとシャリの相性、接客、CP等トータルで見ると満足出来る鮨店です。
小食な方、賑やかなお店は苦手だけど、疎外感もない居心地が良い鮨店が良い方にはおすすめ。
カウンター鮨が初めての方でもきっと楽しめると思います。

14貫、追加1貫でお願いしました。