オールドインペリアルバー
星2つ半が平均
1920年代のライト館の面影を残す東京唯一のバー。随所でFLライトが偲ばれます
帝国ホテル本館の中二階にある、近代建築の三大巨匠フランクロイドライトが設計した「ライト館」の面影を唯一残すオールドインペリアルバー。
1階には明るくカジュアル、和製パンケーキで有名なパークサイドダイナーがあります。
2階への階段を上がるとエントランスから格式を放ち、いかにも歴史ある重厚さと暗さがありここが別世界の入り口ということを認識させ少し躊躇してしまう方もいそう。
バーのエントランスにはメニューがあり足を留める方は多いのですが、実際その貫禄から諦めてしまう方も多め。
入店するとミドルエイジに差し掛かりそうな物腰柔らかい男性に案内されカウンター席へ。
休日の16時頃、お席には空きがありテーブル席ではお仕事のお話をしながらカフェの様に利用される方々、カウンターでは主にお1人利用の男性方が静かにグラスを傾けていました。
全72席、全席喫煙可なので心配していましたがさすが一流の帝国ホテル、空気の澱み息苦しさはありません。
店内は窓はなく前述通り暗く、ぼんやりとした照明が天井を照らし、床はホテルとして深みを演出する臙脂色のワンランク上の大人のバー。
カウンターの中央には格子状のテラコッタ、壁には独特な大谷石、テーブルや幾何学の椅子は1923年に建設された時のまま。
様々な所にフランクロイドライト息づいている世界に圧倒され、この空間を経験するだけでも行って得られるものは多そう。
ちなみに外観は取り壊され、旧帝国ホテルの外観部分のみは現在明治村に移築されています。
バーテンダーはベテランが中心、お客で女性1人利用はもちろん私だけ。
いつもの如く浮きましたが優しく丁寧に対応して下さったバーテンダーの方々が印象に残りました。
現在は7月1日~8月31日まで限定でウッドフォードリザーブがベースのバーボンリッキー、ウッドフォード オールドファッションド、ケンタッキーミュールが楽しめるクラフト カクテルズを実施中。
ウッドフォード オールドファッションドを選択、少しだけ弱めでオーダー。
1席ずつスポットライトで照らされ、グラスがサーブされるとその強めの光量にグラスのフリンジが反射しカウンターに映り込みをしていました。
ウッドフォード オールドファッションド
フルーティーな香りは女性向け、口をつけるとウイスキー自体の香りと円やかさ、炭酸は弱め。
入っているフルーツはオレンジ、レモンピール、パイナップル、種が抜かれたチェリー、ピーチ。
オレンジ、レモンピール以外は缶詰ですがオールドファッションド自体甘みをかなり控えているのでこの方が合いそう。
少し甘いのが好きな私は一緒にいただくと丁度よくなり美味しくいただきました。
ただ、フルーツと一緒にいただいても一般的な甘いカクテルよりかはずっと甘みは控えめ。
甘いのが好きな方はちょっと違うかもしれません。
フルーツの甘さとすっきり感がある飲みやすいテイスト。
お通しは柿の種ピーナッツとロゴ包装の板状ショコラ。
このショコラがビターさもありチープさがない中々良いお味。
完全なる大人の世界かと思って行っていませんでしたが、意外にリラックスでき気持ちが一歩深くなるのが分かります。
ゆっくりと雰囲気を味わって頂きたいと思うバーでした。
DETAIL DATA
アクセス、営業時間など
- 【店舗名】
- オールドインペリアルバー
- 【住所】
- 東京都千代田区内幸町1-1-1
- 【営業時間】
- 11:30~24:00
- 【定休日】
- 年中無休