グリル 佐久良
星2つ半が平均
人気のビーフシチューはサラッと雑味なく、お肉がふわふわ。世代を超えて継承されるご家族の絆とお味
1967年オープン、浅草駅から徒歩10分程度言問通りを小道に入った所にあるビーフシチュー、タンシチューが絶品と言われるグリル佐久良。
近くには最近人気爆発した壽々喜園があります。
グリル佐久良は元々実年のご夫婦で営まれいましたが、悲しいことがあり一時お店を閉めていました。
ファンからはもう再開はないかもと言われていましたが、お味はご主人から孫娘さんへしっかり受け継がれ見事に復活。
今回は評判のビーフシチューをいただきに訪問させて頂きました。
外観は昭和アンティークで懐かしくもモダンさを残すダイヤの擦りガラスが特徴。
内部はカウンター8席、奥にテーブル2席、カウンターにはテレビで放映された時の写真が飾ってありました。
アンティークガラスのペンダントライトが程よい光量を持たせ、今では少なくなった昔ながらのこじんまりした洋食店、かく言う私自身経験がないテレビで拝見する世界ですが心落ち着く空間です。
更にその世界を彩るのは奥様の笑顔、素敵で温かみのある雰囲気というのはこういう人の為にある言葉の様な方。
帰り際に「良かったらまたお越しください」と柔らかに言われたら「もちろんです」とすかさず言ってしまうと思います。
孫娘様はずっとキッチンで作業されている様で接客は奥様のお店は2人体制です。
ビーフシチューに合わせるのは厚切りトーストを選択。
ビーフシチュー
鉄皿のブラックに深いブラウンカラーのシチュー。
見た目は濃く見えるビジュアルですがいただくとそうではありません。
口当たりはさらっと、どろどろは全くしておらず牛肉の旨みが前に出過ぎない程度に真っすぐ伝わります。
お肉はよく煮込まれていてとろとろ、パサつきはなくきっと誰でも笑顔になれるお味。
お肉量はかなりあります、この鉄皿の底まで入っていて全て掬い上げたらソースが半分以下になる程。
重くなく、でもコクがあり濃すぎない余計なお味がしない正に「ビーフ」が主役。
野菜は煮込み過ぎず、人参には歯応え、じゃがいもはほっくり、そして風味が残っています。
鉄皿なので最後まで冷めた感じにはなりません。
全体量はかなりあるので、お腹を空かせて行かないと完食は難しそう。
さらっとしていたから全ていただけましたが重かったら無理でした。
手間暇と歴史を感じるぶれがないとても美味しいビーフシチュー。
ビーフシチューはちょっとこってりしていて苦手と言う方でもいただけるお味だと思います。
厚切りトースト
名前通りかなりの厚切り。
厚みの半分程度までバターというよりマーガリンが染み込んでいます。
トーストの焼き加減はよくサクサクで耳は薄め。
セントルザベーカリーの様に小麦の特徴や現代風テイストの様な強みを出す感じではなく、癖なくふんわり食事のじゃまをせずサポート役。
ビーフシチューにつけていただくととても合い、厚切りであることによってシチューとパンの両方のお味が楽しめマーガリンのお味がプラス、コクでたまらない美味しさです。
慣れ親しんだメニューでもこんなに違いがあるものだと驚きました。
迎え入れてくれる様なお味と奥様。
奥様にはこんな風に年を重ねられたら良いなと思う一方でこの笑顔の裏にはプライベートを削りお店に立ち続け、多くのご苦労をされたはず。
やはり苦労をしなければ「綺麗な人」にはなれないとお味以外にも心に残るものを頂ける洋食店でした。
DETAIL DATA
アクセス、営業時間など
- 【店舗名】
- グリル佐久良
- 【住所】
- 東京都台東区浅草3-32-4
- 【営業時間】
- 11:30~14:00 ┃17:00~20:30
- 【定休日】
- 火