日本で唯一。ヨーグルト尽くし、大使館より公認されたブルガリア料理専門店

2006年オープン、東京駅八重洲口より5分ほど。日本で唯一の本国より公認されたブルガリア料理店ソフィア。

メニューは全てブルガリアの郷土料理。
お値段は控えめですがお味は本格的なブルガリア大使館公認の日本で唯一の専門店です。
ブルガリアというと思い浮かぶのがヨーグルト。
実際もイメージそのままに色々なお皿にも、そしてドリンクまでにもキセロムリャコ（酸っぱいミルク）が使用されています。

場所は東京外堀通り沿いの八重洲ブックセンターの小道を入ったところの2階、外階段で向かった先に赤く染め上げられたエントランスがありビビットですが大きくはありません。
店内は木材と赤ベース、緑をアクセントとしたカントリー空間。
パーティションにはブルガリアの民族衣装を纏った町の人々が描かれた絵画やカラフルなライトカラーの色ガラス、お化粧室にカントリーなお人形がディスプレイされたブルガリアの首都から命名した「ソフィア」そのものの空間です。

お席はテーブルのみで12卓程度でしょうか、テーブルの上にはブルガリア料理の説明が置かれていてルーツを知りつつお料理を楽しむことができます。

平日のランチはメイン一品とオードブルバーで税込み1000円という安さ。
ただこちら一択となり他のチョイスはできないのですが、土曜日と祝日のみコース料理があり1人からオーダーすることが可能です。

今回はソフィアコース4000円をいただきに休日の12時頃初訪問。

お客様は40代位の方が多く、落ち着いていらっしゃいます。
スタッフは静かな方ですが、感じは良く丁寧にサーブして下さいました。

メニューは1300円のメイン、サラダ、パンorライス、デザートがついたホリデーランチA、1900円のメイン、前菜盛り、パンorライス、デザートがついたホリデーランチB、4000円の基礎的なブルガリア料理が幅広くいただけるソフィアコースがありました。
オリジナルカクテル、ワイン、ソフトドリンクの種類は多く、ヨーグルトやバラを使用したものでドリンクでも楽しめそう。
その中からオーダーはソフィアコース、ドリンクはグラスのブルガリアローズワインにしました。

◆ブルガリアローズワイン

食前酒なので12度位と高くありません
ロゼワインで甘口で飲みやすくふわりと甘みが口内に広がり、最後は少しの酸味が引き締めてくれます
特段ローズオイルは感じませんでしたが、甘ったるくなくスタートやラストに丁度良いお味でした

◆ショプスカサラダ

きゅうり、パプリカ、トマト、玉ねぎ、オリーブの上にホワイトチーズをすりおろしたシンプルなサラダ
チーズはシレネと呼ばれる羊の乳から作ったもの
チーズには仄かな酸味とコクがあり、フレッシュ系なのでたくさんかかっていても重くはありません

◆ムサカ

一番代表的な家庭料理とされるジャガイモと挽肉のオーブン焼き
ムサカというお料理はギリシャやルーマニア等にもあり各国で少しずつ異なるそう

今回いただいたムサカは、カットされたジャガイモと挽肉、人参を固め、上にチーズを乗せヨーグルトソースを敷いたもの
ヨーグルトとカスタードを合わせたソースをかけて焼いているそうですがその味は特にはせず、スパイスを効かせたスパイシーでちょっとしたカレーテイストにもとれます
敷かれたヨーグルトソースでマイルドになり、食べやすさをヨーグルトが担う一皿

◆タラトル

ブルガリア料理の定番、冷製塩ヨーグルトスープ

具材はシンプルできゅうりとすりおろしたにんにく、みじん切り胡桃がアクセント
あっさり系のお味で、お塩で中和しているのかもしれませんがヨーグルトの酸味は弱め
夏の定番と言われるに相応しく、これからの季節更に良さを感じそうなお味です

◆カヴァルマとシシチェ

大皿に盛られたメインのカヴァルマとシシチェ、見るからにボリューミー
ここまで量も抑え気味、軽い口当たりが多かったのですがメインはフルボリュームで驚きました

カヴァルマはオーブンから出したてでグツグツ煮立った状態でサーブされました
玉ねぎやパプリカ、マッシュルーム、赤インゲン豆、ひよこ豆等のトマト煮で上には生卵が乗せられています
さらっとした口当たりでヘビーさはなく、卵でマイルドさがでている家庭的なお味

シシチェのシシは串を示し、チェは小さいものを示す、見た目通り串焼きの一品
小さいとのことですがボリューミーでバーベキューでいただくものなので鶏肉の芳ばしい塩焼き
焼きは良好、鶏肉はヨーグルトに漬け込んでいるらしく全体的に良い柔かさ
酸味のあるヨーグルトソースと合いシンプルの良さがでていました

◆デザート盛り合わせ

手前はバラアイスとヨーグルトアイス、右はカシスソースがかかったプリン、奥はオレンジに苺、ガトーショコラアプリコットソース添え

バラアイスはふわりとバラのテイストが広がる華やかなお味でヨーグルトアイスは適度な酸味
プリンは卵をカスタードが効いたやや硬め、カラメルなしというのが素朴で良さがありカシスソースですっきりいただけました
ガトーショコラはナッツ入り、酸味の効いたアプリコットソースをつけると抑揚があります

 

ディープなブルガリア料理というより家庭的で食べやすいお料理。
よって手が込んでいるというより、ご家庭におじゃましておもてなしとしていただくようなお味です。
メインはボリューミーですが、鶏肉で余計な脂はなくどのお皿も全体的にヨーグルトが使用されているので食後も重々しさがありません。
メニューはどれも税込み記載で、メニューを絞っていただけば2000円程度でお腹いっぱいになりそう。
アクセスも良好、CPにも優れ気軽にブルガリア料理が楽しめるソフィアでした。