大人のケーク専門店。平日でもオープン1時間でほぼ全商品が売り切れる程の行列人気店

2013年オープン、JR渋谷新南口から7分程。明治通りから旧山手通りへ抜ける大通りの高架下エリアにあるリキュール香る大人のケーク、焼き菓子専門店チリムーロ。
JR新南口以外ですと10分以上は歩くことになります。

外観はヴィンテージショップの様、内観は多種多様な物を詰め込んだ童話的アーティスティック空間。
お店から運ばれるスパイスの香りがなければ、場所を確認して行ってもここが行列のケーク専門店とは思えません。

かなりの人気店で高架上からも分かる住宅街の一角に突如の行列、祝日ならオープン前から平日でもそれが当たり前。
2015年夏前の訪問時は夕方頃もケークが残っていましたが、2016年秋口現在では人気が沸騰して祝日ならオープン2時間程で終了する日も。
平日の13時頃訪問、お店の夏季休暇前ということもありましたが行列ありで開店1時間で半分以上のケークは売切れ状態。

リアルタイムに在庫情報が更新されるFacebookのチェックが欠かせないお店ですがそれも間に合っていない状況。
開店1時間で来店されても選べる商品がなくお帰りなるお客様もいらっしゃいました。

ただそれも仕方ないことでオーナー、竹下千里さんが全てお1人で作られているので作る数に限りがあるからです。
種類はその日によって変わりますが大体10種類弱。
季節物や気まぐれケークで行く度に何かしら新作があるその創造力にも驚かされます。

竹下千里さん自身は明るく適度な距離感を持ったフランクさでさっぱりとした雰囲気でお話をされる方。
ご自身もアーティスティックな雰囲気があり、劇団のサポートもされているそう。

6年間カフェにてお料理やお菓子作りを担当されケーク専門店をオープンしました。
お味は縛られない自由さから生まれる独創的なケーク。
スパイスとハーブ、リキュールを多用し縦横無尽に、かつ絶妙なバランスで唯一無二の大人のケークを造り出しています。

センスと直感が冴えた様な焼き菓子が多く、チェーン店では決して出会うことができない自由さがあります。
個性的ではありますが、苦手だと言う方は聞いたことがないトレンドをキャッチする力も兼ね備えたケーク。
サンデーベイクショップやエイミーズベイクショップ等とは全く違う、枠にとらわれずぶれないお味に嵌れば通い詰めてしまうかもしれません。
私もその1人でスパイス調合の冒険心、使用量の思い切りの良さ、お店の一貫性に触れケークと言えばこちらが一番好きなお店。

概括するとお店の方向性は明確。
基本シナモンやリキュールが強めに香る「大人の焼き菓子」です。

焼き菓子なので基本常温保存可能ですが、ショコラがけケークのみ要保冷。
劣化するというよりはショコラが溶けてしまうので夏場は注意が必要です。

【2016/09】

お店の夏季休暇前開店1時間弱で到着、限定ケークは売切れで種類は半分程売り切れ。
たくさん買われる方が多く、接客もオーナーお1人なので列の進みは遅めなので時間に余裕がある時がおすすめです。

りんごアールグレイシナモンクランブルケーキ(左)

シナモンが強く香り、白く見えるのはカットされたりんご。
ケークの割合から比べると大きめにカットされているので風味と食感、甘さ有。
中にはリキュールにたっぷり浸かったレーズンも入っています。
アールグレイは程よく後から追いかけてくるように香る食べやすいケーク。

ブルーチーズとホワイトチョコのマフィン

ブルーチーズの香りがとても強いですがお味自体は香り程ではありません。
胡桃とアーモンドの風味が生きていて、ブルーチーズは箇所によっては強めに主張。
ホワイトショコラはブルーチーズの癖を軽減するポジションの様。
甘塩っぱく思い切ったフレーバーがチリムーロらしいケーク。

カルアシナモン入りリキュールホワイトチョコがけケーキ(右)

冷蔵タイプ、よって食感はしっとり。
シナモン香りとカルーア、中にはリキュールにたっぷり浸かったレーズン。
ショコラは上のみなのでチョコ味ではありません。
しっとりしているのでブランデーの香りが増しぐっときます。

カシスと5種スパイスのホワイトチョコレートがけケーキ

定番、スペシャリテの位置付けと言っても良いほど完成度が高くチリムーロらしい独創性に溢れたケーク。
冷蔵タイプ食感はしっとり。
昨年の訪問時では定番とまでは言われませんでしたがいただいた時美味しくとても印象深かった一品。

カシスリキュール、シナモンジンジャー、キャラウェイ、オールスパイス（シナモン、クローブ、ナツメグの香りを合わせ持つもの）、クローブ、ホワイトショコラがけケーク。
シナモンの香りが全体を包み込みクローブで甘い芳香さを、カシスで深みを、ジンジャーで抑揚を、そこへ多種に渡るスパイスの香りが華が咲くように広がりをみせます。
リキュールの香りとスパイスは効いていても尖り過ぎない女性向けのお味。
クリエイティブ性と大胆さをもつチリムーロを知るという点に置いては外せないケーク。

【2016/07】

平日の16時前後に訪問。
残っていたケークは下記の2種類1つずつのみ、両方購入させていただきましたのでその時点でその日はクローズとなりました。

くるみをたっぷりとのせたピーナッツバターケーキ(右)

ピーナッツの香りが主体のケーク。
ほろっとした口当たり、くるみはピーナッツより大きめ、上層はパリパリとした歯応えが楽しめます。
ピーナッツとくるみの香りいっぱいのカントリーなお味。
ラム酒も入っているとのことですが、私的にはナッツ系が主に感じました。

チャイティードライフルーツクリームチーズ入りケーキ

シナモンやカルダモン等が強力に効いたケーク。
尖った程の強さなのでスパイス好きならきっと気に入りますが、チャイの原材料で苦手なものがある方は注意。
ピリッとシナモンが鼻腔を抜ける感じが癖になり、ドライフルーツでフルーティーに。
中心のクリームチーズで尖ったスパイスを円やかに、良いバランスとなっています。
スパイス好きな私としてはお気に入り。

【2015/07】

コーンミールケーキ

コーンミールたっぷり、つぶつぶ感が楽しめるケーク。
シナモンがアクセント、外がサクッと中はかなりしっとり。
創作っぽさを感じさせる他ではない口当たり、優しいお味。

ドライトマトのセロリシードマフィン

トマトをコアントローに漬け込み、セロリの香りで包み込んだケーク。
トマトは大変甘く、デザートの様。
コアントローに漬け込むとこんなお味になるのかと驚きます。
生地からセロリの香り、すぐ後に甘味そして胡桃の香り、全体的にはお菓子テイスト。

カラメルリキュールビターチョコがけケーキ

開けた瞬間からカラメルリキュールの香りが印象的なケーク。
ショコラアイシングは厚め、主体はブランデーやリキュールで名前通り濃厚でビターなお味。
ブランデー漬けのドライフルーツが入っています。
全体的にしっとり、中心になる程味は強くなり外側の方はそこまで強さはありません。
カシスと5種スパイスのホワイトチョコレートがけケーキに比べるとやや単調ですが、しっかりリキュールが堪能できます。

ピーナッツクッキー

昔ながらのピーナッツクッキー、お味は濃くはなく食べやすいタイプ。
塩気はピーナッツのみなようでバターも無塩、ざくっとした歯応えで三温糖のカラメルも生きています。

シャルトリューズビターチョコがけケーキ

フランスのハーブ系リキュールがベース。
こちらはフィリングは一切なしのシャルトリューズ単発のお味を楽しむケークとなっていて、ショコラは他のケークと同じビターショコラ。
ハーブの香りとピリッと感、リキュールで満たされますが卵の優しさがお味に円みをもたせていました。

パルフェタムール ホワイトチョコレートがけケーキ

パルフェタムール（すみれ）のリキュールが入ったケーク。
リキュール以外はアーモンドとバニラが主。
リキュールの強さと香り高いパルフェタムール、卵の生地の円やさが一体となり女性らしいテイストに仕上がっています。

 

八角アニスリキュールビターチョコがけケーキ

ストレートな強さを感じる香草系のリキュールは舌に気持ちいい刺激を与えるケーク。
卵の香りもしますがかき消す様なアニスの強さが特徴。

カルアシナモン入りリキュールホワイトチョコがけケーキ

カシスと5種スパイスのホワイトチョコレートがけケーキ