焼きカレーパンを考案したお店。天然酵母ゆず香るクリームパン等個性のあるパンが並びます

2009年オープン、高輪台駅から7分程。白金高輪方面へ桜田通り進み一本入ったところにある「東京で一番おいしいカレーパン」に選出されメディアでも紹介されるブーランジェリーセイジアサクラ。
同ストリートには再開は予約販売になるという噂のパティスリーRyocoがあります。

オーナーブーランジェは朝倉誠二氏。
徳島県鳴門市出身で若干22歳の時にブーランジェリー×カフェのmother'sオープン。
次なるステップとして、つてのないまま単身で渡仏。
飛び込みで様々なお店を回り、あのエリックカイザーの下で研鑚を積み2009年この地に自らの名前を冠したセイジアサクラをオープンしました。

現在お店の顔となっているのが焼きカレーパンのチーズカレー。
焼きカレーパンは今ではマンダリン オリエンタル、ロブション、ピエール ガニェール パン エガトーでも人気を博し定着していますが生み出したのは当店。
自家製ぶどう天然酵母を使い、粗くカットされた種類豊富なフィリングを包み込んだ焼きカレーパンです。

他ではクリームパンやバケット、フォカッチャやクロワッサンが人気。
天然酵母はぶどう、ホップ、ゆずを使い分け、クリームパンは酵母のゆずの香りが効いているヴィエノワズリーで独創的。

平日の14時頃訪問、お店は枠を紅く染め上げた透明ガラスタイプドアが目を引くフランスをイメージする配色。
コンセプトカラーは赤、店舗内部は白ベースにアソートカラーとして面が細かい赤タイルがシンプルなお店を印象深くしていました。

訪問時間の影響もあったかもしれませんが、然程種類は多くありません。
ただ、人気の商品は全てあったので平日のこの時間帯ならセイジアサクラのお味を楽しめそうです。

チーズカレー

焼きカレーパン始めたお店として認知度が一気に上がったスペシャリテと言って良いチーズカレー
自家製ぶどう天然酵母生地にフィリングたっぷりで重量感があり、購入時は焼きたてで温かいものでした

フィリングは大きくカットされた野菜がゴロゴロ
確認しただけでじゃがいも、なす、にんじん、たまねぎ、パプリカ、ズッキーニ等がみっちり
下にはスイス産のとろっとしたグリュイエールチーズが敷かれ、中心にマヨネーズ系ソースがありコクを出しています

スパイシーではありますが過度ではなく重くないお味
カレーパンは辛さが強すぎて生地のお味が分からなくなってしまうものがありますが、こちらは小麦の香りが生きているのが特徴

焼いてあるのでもちろん油っぽくなく手につくこともありません
野菜のお味も楽しめるリッチなカレーパンでした

 

クロワッサン

クラストはやや柔らかめでライトな苦味、香りもソフトな方

ベイクするとクラムがふんわり、バターの香りはすぐより後から広がる感じです
クラストは繊細なサクサク感、こってりはし過ぎていない丁度良いところに納まっているクロワッサン

ゆず香るクリームパン

人気商品のうちの1つ、ゆずの天然酵母を使ったヴィエノワズリー
平たくフィリングのクリームがたくさん入っているので重みがあります

しっとりとした口当たりで生地からははっきりゆずのお味
カスタードはぽってりとしていてけっこう甘め
どちらかと言うと懐かしいクリームパンのクリームに近くフレッシュ系とは違います

クリームの甘さを生地のゆずが爽やかな方向性にもっていき高相性
あっさりしたクリームだと爽快感のあるゆずの生地とは合わないのかもしれません
上に散らされているアーモンドの香ばしさも大事な要素の1つとなっていました

 

ゴルゴンゾーラとはちみつのフォカッチャ

ゴルゴンゾーラエルボリナートとアカシアはちみつをかけ、胡桃をあしらったオリーブオイル香るもっちりとしたフォカッチャ

サイズは大きめ、ベイクするか否かでテイストが変わります
ベイク無しだとフォカッチャというよりオリジナルパンの感覚
ベイクした方が塩気やサクッとした食感が出てフォカッチャらしい味わいになります

ゴルゴンゾーラエルボリナートはブルーチーズの癖は少なめ
とは言いましても特有の香りは多少ありますので、はちみつがそれを軽減

全体的にほんのり甘いフォカッチャでゴルゴンゾーラのコクを残しつつも角を取ったお味
程よく塩気と甘みが効いている大きくてももたれない食べやすいフォカッチャ

 

チーズカレーの具材の多さには驚き。
辛いだけでなくチーズやにマヨネーズ系ソースでコクを出すことによって飽きさせないお味に仕上がっていて試行錯誤されたのが良く分かります。
甘めではありますが、ここまでゆずがしっかり香るのもそうないクリームパンも個性的。
スタンダードなお味～挑戦的なパンまで広く楽しめるブーランジェリーでした。