ナポリタン都内屈指の有名店。甘く懐かしい、麺はもちもちでバランスが良い完成系かつ王道のお味

1971年オープン、新橋烏森口駅前のニュー新橋ビル2Fにある都内でナポリタンと言えばすぐ名前があがるポワ。

ビルに「ニュー」とつける辺り昭和ですが実際にこのビルが竣工されたのが1971年。
開業当時から営業を始め、ビル全体もそうですが昭和の面影を今に残すお店です。

ビル1階はカウンター席のみの飲食店やチケットショップがあり、よく賑わっているのがジュースバーベジタリアンやCP良くテレビでも紹介されるジュースバーオザワフルーツ。

エスカレーターで2階にあがると今では殆ど見かけない少し薄暗くて看板のネオンが点滅するゲームセンター。
やや不安になりながらもあまり人影のない通路を行くとバックが赤に白文字で「喫茶室ポワ」の突き出しサイン、通路側がガラス張りなので外から店内が良く見えます。
ショーケースには食品サンプル、年代物のそれらは視覚的に説明することはなくお店のインテリアの1つになっていました。

平日の12時頃ナポリタンをいただきにランチとして訪問、階層自体は人は多くないのですがポワは別でした。
テーブルのみで卓数はかなりあり、席数自体は80席ありますがほぼ満席。
お昼のサラリーマンが大半でしたが女性のお客様、ナポリタンの評判を聞いて来店される若いお客様まで。

店内はやや光量を落とし、席間隔は比較的ゆったり。
案内は奥のテーブル席、昭和テイストでストライプ柄のふかっとした優しい低めのソファ。
「メニューをご利用になりますか？」と聞かれ、どうやら常連様が多く予めメニューを決めている方が多い様。
初めてなのでメニューをお願いし、拝見すると今では珍しい全て手書き、丸文字でイラストも描かれていました。

ここの評判メニューはナポリタン。
都内のナポリタンと言えばまず最初にポワが上がり、その次にさぼうる2や同ビル1階にあるむさしやがあがる有名店。
この日も殆どの方がナポリタンをご注文されていて、私もナポリタンセット(970円)で飲み物はアイスコーヒーでオーダー。
オーダー時にコーヒーにシロップを入れても良いか聞かれ、この時点で昭和らしい喫茶室ということが分かります。

接客は昔からある喫茶店なので正直流れ作業的を想像していましたが全く違い皆さん笑顔でとても丁寧。
良い意味で驚くかもしれません、おかげで雰囲気良く過ごさせていただきました。
全席喫煙可能となっているので気になる方はランチタイムを外された方が良さそうです。

アイスコーヒー

シロップ入りでお願いしました
タンブラーグラスになみなみ入っていて、昔ながらの喫茶店にある特有の少し苦味のある特有のお味
思った程甘みは強くありません、本格的ではありませんが、「らしい」お味で雰囲気とマッチ
下に敷かれたコースターは今ではお目にかかれない昭和デザインでした

ポテトサラダ(奥)

ディッシャー盛りで小さめのポテトサラダ
じゃがいもは粗くカットで食感を残し、お味は後からサーブされるナポリタンよりソフト
添えられたレタスもシャキッとしています、古かったりするところがありますがこちらはしっかりされていました

ナポリタン

もくもくと湯気が立ち上る姿でサーブされました
フライパンでよく炒めているため、ハム等には焼き目が見え、量は普通で多くはありません
チーズは小皿で別添えです

麺は中太麺、サーブの間隔をみても茹で立てではないかもしれませんがとてももちもちしていていただき終わるまでのびることはありませんでした
具材はマッシュルーム、ピーマン、玉ねぎ、ベーコン

熱々でやや甘めで辛さはなく、しっかりしたどちらかというと濃いめのお味
バター、ケチャップ、油の量も適量でべちゃっとはしておらずお皿にソースが残ることがありませんでした
よく炒められているのでお味が均等に染み込んでいてムラがなく、ややオイリーで正しくナポリタンの王道です
ベーコンは香ばしく焼かれ、特に麺のもちもち感が良好
角がなく甘く口当たりが良い昭和テイストですが、一方で麺の太さ固さ、塩加減やケチャップ量が計算されている完成されたお味

チーズは少量、全てかけてもチーズがセンターになることはなくややマイルドになったかなと感じる程度

元々のナポリタンのお味が良いのでチーズがなくても美味しくいただけました

ナポリタンは馴染の味ではありますが、バランスが悪かったり麺がのびていたり意外に難しいもの。
甘めで濃くても無駄な濃さではない、美味しいナポリタンでした。
当店とは関係ありませんが、正面のテナントが女性にとっては入り辛さが難点ですが・・・一度はいただきたい満足できるお味でした。