一番人気はショコラを合わせたモンブラン。個性的ですが相性良好です

1971年創業、隣駅が東京圏の千葉県JR市川駅南口から1分程度。モンブランがシグネチャーメニューのモンペリエ。

オーナーパティシエは神保勝司氏。
フランス、モンペリエで修行した後に過ごした日々の深さを刻む様に「モンペリエ」と名付けここ市川駅にオープン。
オープン以降移転はせずにこの地との繋がりを大事に営業を続けています。
千葉と言うとル・パティシエ ヨコヤマが有名ですが、神保氏自身2007年「千葉県の名工」に選出、旭日双光章を受けたりと千葉の有力なパティシエの1人。

シグネチャーメニューでもあるモンブランはショコラを合わせた珍しいタイプ。
和栗を贅沢に使い仕上げていて一番人気です。

休日の13時頃訪問。
当店はテイクアウトのみでカフェやイートインスペースはありません。
外観は磁器質の様な白い光沢タイルの外壁、エントランス側面はガラス張り。
あまりお店の色を出し過ぎず街並みに馴染んだ自然な佇まい。
店舗ロゴの上にフランスの国旗と共にモンペリエ市の国旗が掲げられているのが印象的です。

店内はベージュ系で明るく入りやすい街のパティスリーの雰囲気、ですが安っぽさはありません。
入って正面に見えるショーケースはロールケーキやシュークリーム等が置かれ、その右隣のショーケースには20種類近くケーキが並んでいました。
正直目新しいフォルムのケーキはありませんでしたが、丁寧に作られている印象。
ケーキピックの刺す場所がケーキによってずれていたり、クリームの絞り方が粗雑だったりすることはありません。

ケーキの価格は大体420円位～、ペイストリーはフィユタージュでクレームパティシエールを包んだコルネが人気。
こちらはそれなりの大きさがあるにも関わらず180円とお手頃です。

お客様は次々と入店され、店内はやや混み合っていました。
常連様が多い様で人気はモンブランやコルネ、もちまる(弾力がある生地にクレームパティシエールを入れたシュークリームフォルム)。

オーダーはモンブラン、雪塩ショコラ、コルネにしました。

コルネ

コルネという名前ですが円錐形ではなくストレートな円柱形

ビーンズ入りクレームパティシエールがたっぷり
それをサクサクのフィユタージュで包んだペイストリー

層になったフィユタージュは水分を十分に飛ばしたサクサク系、湿ってはいません
オーダー時にクリームを流し入れるタイプではありませんが、全く柔らかくなっていないのは見事

多少の塩気とバター香る生地で然程強い味ではありません

クレームパティシエールは滑らかで重々しさはなく軽い口溶け
香りはバニラそのものというよりややエッセンス寄りの香り

さらっとしていて強い濃厚さはありませんが、重くなく誰でもいただきやすいお味

モンブラン

モンブランだけが2レーンで置かれていて人気の高さが伺えます

こちらのモンブランはマロン×ショコラ
メレンゲ、ビスキュイにショコラを適度に合わせ融合させています

構成は下からショコラで軽くコーティングした乾燥メレンゲ、クレームシャンティ、ショコラビスキュイ、中心にマロンコンフィ、クレームシャンティ、マロンストリング

マロンストリングは栗の風味がたっていて少しざらつきがあり、渋皮まで入っている様
馥郁たる栗の香りが抜けていき、全体が栗で包まれます

クレームシャンティはミルクベースのコクがあり甘みは適度
栗の風味を邪魔せず、かと言って埋もれすぎず上手く支えています

マロンコンフィはリキュール入りで風味は良いです

ショコラビスキュイはしっとり
こういったビスキュイはカラーだけということが多いですが、ショコラのお味がしっかりします

乾燥メレンゲは硬すぎず良いサクサク感
甘めでスタンダードさもあるショコラで薄くコーティングしていて、少量でも際立つお味

マロン×ショコラのモンブラン、相性は良好
ですがショコラの風味が強いので少し阻害してしまっているところも
マロンストリングは本格的、まったりとした舌触りに栗本来の深さ、皮の少しの渋みが効いていて中々美味しいです

雪塩ショコラ