秀でたバランス感覚。誰もが笑顔になれる素直な美味しさがあるパティスリー

2001年オープン、京成本線谷津駅南口から徒歩5分程度、千葉で最も有名なパティスリーで谷津と大久保に店舗があるル・パティシエ ヨコヤマ。

人気は連日売り切れるという岩シュー、モンブランや季節限定のメロンボードやペーシュミニヨン等のフルーツを丸ごと使用したもの等。
TVチャンピオンで初の3連覇を成し遂げたお店ですが、店内にはお誕生日おめでとうポスターが貼られ、地域に馴染んでいて変なプライドは一切ありません。
接客は腰が低く、焼き菓子を小さなカゴに持っているとお店の方が「お預かりしましょうか」と気を利かせてくれ、商品の説明もにこやかで丁寧。
これは近かったら通いたくなる雰囲気です。

お味は、どれも理由付けなく素直に美味しいと思えるパティスリー。

今は口溶けのみを先行させてしまった、万人向けに作られすぎてしまった、甘みを抑えたら油分が強くなってしまった等のパティスリーもありますがこちらのは違います。
それぞれの配分量がベストなのでお味に偏りがなくバランスが良いお味がし、どのガトーにも「過度さ」がありません。
かと言って個性がない訳ではなく、個性がバランス感覚と言っていい位のありそうでないタイプ。
子供から大人までいただいても美味しいと思える数少ないタイプかと思います。

またメロンを半分使用したメロンボードは700円程度、モンブランも430円程度とCPにも優れています。

持ち歩きは1時間程、保冷バックは別売りで購入可能。

平日の12時頃訪問、まだ全種類ありました。
見た目は正直目新しいフォルムをしている訳ではないのですが、「きっと間違えなく美味しいパティスリー」というのが伝わり予定したよりも多く購入させていただきました。

岩シュー

こちらのシグネチャーメニュー。
美味しいシュークリーム特集でよく取り上げられています。
以前は購入数制限がありましたが解除されいくつでも購入できるようになりましたが、休日には午前中に売り切れるそう。
オーダー後クリームを注入するスタイル。

持つとずっしり、高さもある大きめのシュークリーム。
パート・ア・シューはやや薄めでサクッとしていて香ばしく仄かな苦味。
クレームはぎっしり入っていて丁度良い滑らかさ。
クレームパティシエールは卵の新鮮な香りが漂い、クレームシャンティとの相性が素晴らしいです。
卵の芳醇な香りは後まで続き、クレームシャンティはまったり感。
重くはないのですが、さっぱりし過ぎずコクがありバランス力にとても優れています。
「美味しいクリームとは」と考えた時に想像するようなお味で、あるようでありません。
パート・ア・シューは薄めなので時間が経つにつれ柔らかくなります。

メロンボード

6月頃～早い時は7月中には終わってしまうシーズンもの、メロンそのものを半分を使用した大きくずっしりしたリッチな一品。
メロン香るジュレがかけられ、覆う蓋の様になっているメロンは瑞々しいです。
中の中心となるのがプリン、他は上層と下層にビスキュイ、苺、ブルーベリー、クレームシャンティ。
全体的にメロンのジューシーさが染みているのでビスキュイは浸かっている状態ですが卵のお味は残っています。
プリンはカラメルがついた形がしっかり甘みは控えめ卵のお味が優先で食べやすいタイプ。
ブルーベリーがしっかり酸味があるのでアクセントとなっています。
プリンが大きかったのでもたれないか心配でしたが、甘みが上手くコントロールされていたので大丈夫でした。
楽しくなるようなお味でお子様が喜びそう、けっこうお腹いっぱいになります。

丹沢モンブラン

お店の方にオススメをお聞きしたらモンブランかこちらの丹沢モンブランをご紹介されました。
モンブランの方はスタンダードで下層がメレンゲの蒸し栗を使用したもの。
丹沢モンブランは下層がダコワーズ、名前通り丹沢栗を1個使用したもの。

構成は上からマロンクリーム、クレームシャンティ、栗、少しクレームパティシエールが敷かれダコワーズとなります。
外側のマロンクリームは少しザラリとした感覚に正に栗のお味と香り。
クレームシャンティが多く滑らかなものもありますが、こちらのは栗の配分量が多めのよう。
中心には大きな丹沢栗が丸ごと入っていて、割るとシロップが溢れジューシーで栗の本来のお味と少しの渋みもあり。
クレームシャンティはフレッシュ感、薄く敷かれたクレームパティシエールがコクを出しています。
香り高く、ケーキっぽいモンブランもありますがこちらは栗のお味も楽しめるタイプ。
後までクリーミーさと栗の香りを楽しめ配分バランスがとてもいい完成度高いです。
和栗やのモンブランをいただいてから正直どれをいただいても栗の良さを感じませんでしたが、こちらはガトーとしてのモンブラン、栗を主体としたモンブランのいいとこどりをしたとても美味しいモンブランでした。

フロランタン

下層がサブレ生地ではなく、最中でできていて形がハート型の可愛いフロランタン。
薄めの皮でさくっとしていて、フロランタンのナッツ香りと香ばしさとバターが効いています。
意外によく合っていました。

 

フィナンシェ

開けた瞬間のバターの香りは今までいただいたフィナンシェの中で一番強かったです。
スイーツを食べ慣れない人も香りの強さに驚くほど。
あまりサクッとはしておらずしっとりしたタイプで、アーモンドとバターの風味を楽しむフィナンシェ。

フルーツケーク

アプリコットとナッツ、洋酒の香りが効いていますが然程洋酒は強くなく円いお味。
アプリコットの甘酸っぱさと卵のお味が生きています。

 

メレンゲ（きなこ）

おすすめとなっていました。
メレンゲにきなこが振り掛けられてるもので、メレンゲのじゅわりとした感覚と共にきなこの香りがライトに伝わります。
甘みは柔らかで香り良くいただくメレンゲ。

 

ガトーより焼き菓子の方が個性的でしたがどれもレベルは高かったです。
シーズン毎にガトーの種類は変わるのでまた訪問させて頂きたいと思います。