話題の薪焼きを気軽に味わえます。コースでも量が多くないので女性にもぴったり

2013年オープン、赤坂駅6番出口より5分程。赤坂杉並線を乃木坂方面へ小道を入ったところにある開放暖炉の薪焼きの先駆けとして知られるヴァッカロッサ。
近くにはコム・ア・ラ・メゾン、菊乃井 赤坂店がある飲食店エリアです。

現在は国内でも少し知られる様になった薪焼き。
ステーキの本場イタリアではビステッカは薪焼きスタイルが定番となっています。

薪焼きには焼き上げる専用の開放暖炉が必要。
国内ではヴァッカロッサが開放暖炉を設置した草分け的存在として知られ許可が下りるまで数ヶ月かかったそう。
今年オープンして瞬く間に人気店となったTACUBOの田窪シェフも国内の薪焼きの参考として数日間在籍し施工業者さんも連れられ設計の参考にされました。

シェフは渡邊雅之氏。
ベッカッチャをクローズし薪焼きのお肉に特化したイタリアンとしてこの地にオープン。
スペシャリテは3種の薪を使って焼き上げる赤牛のビステッカ、ビステッカ・アッラ・トサーナと生姜のアーリオオーリオ。
ちなみにヴァッカロッサとは赤牛のこと、店名からも深い思い入れが感じられます。

当日予約で平日ランチ訪問。
ドレスコードにスマートカジュアルとありましたが、ランチだけかもしれませんがお客様の服装はとてもカジュアル。
年齢層は広く男性女性半々。
クイックランチもあるので、ビジネスマンがランチとしてもご利用されていました。

ホールはベテランの男性を中心に全員男性。
皆さん雰囲気、感じ共に良く安定した接客が望めます。

外観は白で木製ドアを開けて中に入ると店内も白一色と言ってもいいほど、曲線美を生かし柔かなイメージを与える清潔感ある造りとなっています。
立地、店内雰囲気共にお友達同士の利用にもおすすめ。

ランチはヴァッカロッサ スペシャル ランチコース、Aランチ、Bランチ、放牧赤身肉の薪焼きステーキランチ、2名からいただける限定十勝若牛のビステッカランチコース。
AランチとBランチはサラダ＋メイン＋カフェ、放牧赤身肉の薪焼きステーキランチはサラダ＋ステーキ(200g)と主にお肉メイン。

バランスがとれているヴァッカロッサ スペシャル ランチコースを選択。
アンティパスト、プリモ ピアット、セコンド ピアット、ドルチェ、カフェの構成。
プリモ ピアット(パスタ)とセコンド ピアット(メインのお肉)は選択可能。
パスタはAかBランチのパスタから選ぶのですが、スペシャリテの生姜のアーリオオーリオがメニューに載っていない別メニューとしてあるとのこと。
メインのお肉は四万十米豚ロース肉、十勝若牛のトリッパ、豪州産放牧牛のロース肉、土佐赤牛のもも肉の4種類。
2000円増しとなりますが牛肉薪焼きの良さを体験したいので土佐赤牛のもも肉をパスタはおすすめいただいた生姜のアーリオオーリオを選択。

ランチの量は思ったより少なく、男性の方だと少し足りないかもしれません。
朝食をとるとランチはきついと思っている方なら丁度良さそう。
お皿はどれも癖が無く、消化促進のためということで生姜を使ったものが目立ちます。
メインのお肉の量も然程ではなかったので気軽に薪焼きの良さを楽しめました。

ドリンク 自家製ジンジャーエール

新生姜に蜂蜜、レモンピール、トニックウォーターを入れた自家製ドリンク
自家製ジンジャーエールは甘くないものもありますがこちらは生姜のお味と甘み両方を生かした味わい

適度な甘みと爽快感、後から香るジンジャーエールでさっぱりといただけました

パン 自家製トスカーナパン

水と小麦粉のみで作られたパン
よって塩気はなく、自然な甘みが良くでていてもっちりとした食感
温かい状態でサーブされオリーブオイルと共にいただきました

アンティパスト 四万十鶏と賀茂茄子のテリーヌ

手前の白いのが四万十鶏、奥が賀茂茄子で秋トリュフがかけてあり、添えてあるペッパーと胡桃をお好みでつけていただきます

四万十鶏はお味がしっかりでていて濃厚さあり
賀茂茄子のテリーヌは滑らか、前面には押し出してはきませんが上品な茄子のお味
お肉独特のにおいを賀茂茄子が軽減してこってりしないように仕上げられています

秋トリュフの香りは弱めでした

プリモ ピアット 生姜のアーリオオーリオ

生姜とオリーブオイル、にんにくとパルミジャーノで作られるシンプルなパスタ

ふんわりと生姜が香り、にんにくで香りの幅を与えパルミジャーノがソフトなお味にしています
最初はあまり生姜の刺激はありませんが、後からピリッと感がきて生姜特有のさっぱりした後味
パスタの茹で加減よりもお味の良さが出ているお皿
バランスが良いので生姜の癖は抑えながらもセンターらしい役割を果たす風味がよいパスタ

セコンド ピアット 土佐赤牛のもも肉

3種の薪(ナラ、カシ、クヌギ)を使用し解放暖炉で焼き上げたもも肉
オーダー毎に骨付きをカットし、大変熱い解放暖炉前で強火にて約30分かけて焼き上げていきます

予めカットされてサーブされます
添えてあるのは白いんげん豆と紅生姜

白いんげん豆は甘め、紅生姜は酸味もあります

香ばしい香りに重さを感じない癖のないお肉
箇所によっては少し固いところもありましたが、全体的には柔らか
ジューシーさはありますが、肉汁溢れる感じではありません
これは旨みと閉じ込めたTACUBOと比較しているからで、普通の焼き方よりもお肉のピュアさが出ていてお肉の質もありにおいも感じません

薪焼き特徴の薫香が生きていてこの香りは他の焼き方では体験できないもの
香りと共にさっぱりいただけました

ドルチェ 巨峰のコンポートとパンナコッタ

弾力がありミルク感溢れるパンナコッタ
巨峰のコンポートの甘味は強すぎずコンポートでも割とストレートな味わい
捻りはありませんが、食べやすく過度さがない仕上がりで重くなく終われました

 

カフェ エスプレッソ

エスプレッソにしては珍しく酸味が前にでている味わい

 

コース料理は量が多くお食事後はお茶もいただけない、夜も抜くことが多いという方には適している量とコース内容。
お肉をメインに据えても重くなく、お腹にも負担がありませんでした。
ホールの方々は笑顔が素敵で提供時間にも気を配りスムースに流れを作ってくれます。
ガッツリではなくライトお肉がいただきたい時に訪問したいお店でした。