FOOD GARDEN

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古桑庵

古桑庵

星2つ半が平均

自由が丘の異空間。大正時代の民家で庭園を眺め過ごす人気店

1999年オープン、自由が丘駅から6分程。カトレア通りの坂を上がったところにある歴史ある日本家屋の庭園を眺めながら過ごせる古桑庵。

お洒落な新店やスイーツ店が軒を連ねる自由が丘のイメージを一変させる純和風建築で、大正時代に建築された母屋に1954年に茶室が造られた後1999年に茶房・ギャラリーとしてオープン。
脱靴して畳の感触を感じながら座卓で過ごす洋の要素を全く取り入れていない古風な日常を味わえる古民家カフェです。

外観は歴史を感じさせる重厚感ある瓦屋根木造建築、青空に映え凛々しく佇む姿は風格さえ漂います。
敷地に足を踏み入れると緑の木々に囲まれた日本庭園が広がり、陽の光を受けた松が家屋に紋様の様な陰影を映す別世界。
少し眩しささえも覚えながら庭の飛び石を抜け、入口へ。
引き戸を開けると脱靴場があり、特に靴箱はないので大人数のお友達がお家にきた時のように靴がずらりと置かれていました。

上がると入って右側が茶室、左側が母屋となり両方ともにカフェスペース。
畳の心地よい柔かさに歩を進めると、時が染め上げた桑の梁や床の深い色が視界に入ってきて心が落ち着きます。
内装は骨董品や工芸品、日本人形、1月ということで羽子板が飾られ、時代を感じさせる張たんすが置かれた一軒家風。

どのお席からでも日本庭園が見られるように全面ガラス戸で燦々と降り注ぐ外光は眩く、室内の和傘ライトは補助的な役割になっていました。

お席は前述通り座卓の12卓程度。
敷地面積が広めなので間隔もゆったりしていて寛げます。

人気は母屋の窓側、太陽の傾きにより表情を刻々と変える庭園を正面に捉えることができるお席です。

訪問回数は2回。
初訪は2015年11月の平日15時頃でお席には余裕があり、ガイドブックに載っているのか日本人よりも外人率が高く驚いた記憶があります。
今回も平日同じ時間帯に訪問、すると以前よりかなり混雑していて外人さんだけでなく日本人も増えタイミングによっては縁側に待ちが出る隠れ家から人気店へとなっていました。

迎えて下さるスタッフはマダム系の女性方、丁寧で温かみのある接客をして下さいます。
お席移動のわがままを聞いていただきお席は2度とも母屋の窓側。

ガラス越しから見る日本庭園は灯篭や釣瓶井戸、こも巻きにされ手が行き届いた松が目に留まります。
フェンスは竹垣、視線を上に移すと四ツ目垣に緑を配すことで隣家のシルエットが見えないようにしてあり世界観への拘りを感じさせる細やかな造り。

メニューは話の抹茶を中心にスイーツはあんみつやぜんざい、ところてん等。

抹茶には和菓子がついてきて時季によって異なるそう。

前回はあんみつをいただいたので今回はホット抹茶オレに。
季節菓子はりんず餅でした。

ホット抹茶オレ

こんもりとした泡、丁寧に綺麗に作られたことが分かるホット抹茶オレ

ホットといっても温いことが多々ありますがこちらのは熱いとまではいかない丁度いい温かさがあります
茶碗から伝わる熱はじんわりと広がり寒さを和らげてくれました

お味も見た目通り口当たり、甘さ共に優しく、抹茶風味のすぐ後に​クリーミーになり後味はさらりとしています

泡は時間が経っても消えず、量もそれなりにありゆっくり楽しめました

りんず餅

石川県加賀の銘菓で絹織物小松綸子から着想を受けたお菓子

​白小豆羊羹を羽二重餅で巻くことで反物を表し、松葉を添えたもの

可憐な白さに淡い黄色が色を添える品の良さがあります
餅は羽二重なので甘やかで柔か、中の​白小豆羊羹はぎゅっと固めてありました

茶菓子らしく甘さははっきりしていて、後から白餡の香りがふわりと広がります

松葉は砂糖と寒梅粉合わせて作る干菓子
甘く少し糊の様な感触があるもの
特に松葉は年始向けの干菓子として年末につくられる細かい作業が必要になるお菓子です

 

<2015年11月>

クリームあんみつ

お茶付きで900円程度
量はたっぷりあり、器は冷やされた状態で提供されました
餡はつぶし餡で風味があり、豆はお味が残っていて、アイスの糖度はしっかりめ
寒天の香りは然程強くありませんが、喉越しは良好
喉越しと爽快感が楽しめ、本格的な作りのあんみつです

 

居心地はとても良くついつい長居してしまう空間。
簾越しに見る青空はいつもより風雅でどこか郷愁にかられ、流れる雲をいつまでも見ていたくなるそんな気持ちにさせてくれるカフェでした。

 

DETAIL DATA

ico

アクセス、営業時間など

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