レアチーズケーキは評判通りの美味しさ。甘さではなくチーズの濃厚さで深みと印象を残す本格派

 

2006年オープン、曳舟駅から6分程。国道6号線沿いにあるレアチーズケーキが評判の東向島珈琲店　pua mana。

マスターの井奈波康貴さんは元々はホテルマン。
長身痩躯に上品さと身のこなし、接客や笑顔が言われずともそれを物語りますがそれ以前に雰囲気をもった方で目を惹き付けます。

お店は通り沿いに面したがガラス張りで店内は山小屋の中二階もある一軒家風。
一角がギャラリー展示販売スペースになっていて時々はワークショップも開催しているクリエイティブさも感じる空間。
1階がテーブル席とカウンターの喫煙可、中二階がありテーブル席のみの禁煙エリアの分煙となっていました。

こちらの評判は季節によって変わる様々なソースかけていただくレアチーズケーキ。
メニューの1ページ目に説明書きがある程の人気、自信作でもあります。
ソースは定番のブリーベリーやラズベリーを始め、季節物のあんずやキウイ、ダークチェリー等。
それ以外にも白桃ゼリーやいちじくのタルト、旬なフルーツで季節を紡ぎます。
ナッツとドライフルーツのタルトや珈琲のムースも販売されますが、スポット販売となり期間が限られていました。
センスの良いスイーツは全て自家製。
いつ行っても新しい出会いがあるようにお店の工夫が感じられます。

このレアチーズケーキですが期間限定で台湾のカフェも販売されましたが連日好評で最終日を待たずに売り切れる勢いだったそう。

コーヒーはペーパードリップ、アイスは13時間かける水出し。
基本はブレンド、別にスペシャリティコーヒーもあり。
ブレンドは2種類あって、1種類は珍しく通常中心メニューとして扱われない熟成、オールドビーンズのコーヒー。

平日の10時頃、噂のレアチーズケーキとコーヒーをいただきに訪問。
ガラス越しに存在感のある男性が見え、初訪でもマスターだとすぐ認識できました。
お席は8割程度埋まっていて、その半数がリピーター様。

お店全体が木に囲まれた空間で手作り感の温かみや少し軋む床、表面的な世界観の造りではないところから得られる雰囲気を与えてくれました。

お席は禁煙の中二階にしました。
窓越しに公園が見えその風景からもゆったりとした時間が流れます。
この日はマスターが取材などでお忙しく中二階ということもありお話する機会はありませんでした。
マスターとお話されたい場合は1階のカウンターなら可能かと思います。

接客は女性2人に男性1人。
私を担当して下さったのは女性で、メニューに対して詳しいですが他のスタッフに比べてさっぱりした印象。
混雑していたのでレジ担当も違いあまりお話できなかったので詳細な接客面は分かりませんでした。

レアチーズケーキのブルーベリーソースとホットコーヒーのブラージュブレンドを選択。

ブラージュブレンド

3年程乾燥して熟成させた豆を使用したオールドビーンズコーヒー
フルーティーで酸味はほぼなく苦味もライト
オールドビーンズというと濃厚だったり深みを感じるものが多いですが、エッジは効いていない優しい味わい
濃いか薄いかと言われれば薄め、さらっとした口当たり
ただ、レアチーズケーキとは高相性
ぶつかり合うことなくチーズの強さを軽減してくれます

レアチーズケーキ ブルーベリーソース

ディッシャー盛りの丸みがソフトな印象を残し、ブルーベリーソースが色を与える可愛らしさがあるレアチーズケーキ
見た目は何となくふわふわした様に見えたのですが、スプーンを入れるとぎゅっと詰まっているねっとりしたとした感触
チーズのまったりとした口当たりと鼻腔から抜ける香り
ブルーベリーソースは風味が良く出ていて甘さを与え、レアチーズケーキ自体は然程甘くありません
お菓子のレアチーズケーキというより、クリーミーなチーズを楽しむ本格的なお味

甘さではなくクリームチーズの濃厚さで深さを出し印象的に仕上げる、他ではあまり出会えないお味

然程大きくはないのですがまったりしているので半分程度でも良いというお話も頷けます

 

レアチーズケーキは、単純に甘くしている訳ではなく滑らかさも失っておらず、濃厚さもありました。
評判通り個性があり、他のソースでもいただきたくなるお味。
ブラージュブレンドは飲みやすくガツンはきませんが、これはお店の方向性でもあるよう。
濃厚系が良い場合は他のコーヒーが良いかもしれません。
温かみのある店内でレアチーズケーキをいただきながらお洒落に過ごしたいカフェでした。