東白庵 かりべ
星2つ半が平均
他の蕎麦処ではない寛げる大正アンティークな空間
2011年神楽坂エリアにオープン、名門竹やぶ出身の苅部さんが店主を務める東白庵 かりべ。
近くには人気店蕎楽亭があります。
このエリア自体細い小道ですが、かりべはそこを少し入ったところにあり隠れ家的なポジション。
お客様の中には「近くを通っていましたが、お蕎麦店があるなんて気付きませんでした」と仰るほど。
小道を入ると看板が見えます。
趣のあるエントランスで板塀を抜けるとどっしりとしたドア。
わずかではありますがこのアプローチが「かりべ」への世界へ自然に誘ってくれます。
店内は大正アンティーク。
洋と和が混合された珍しい造りですが、マホガニーカラーで統一感はあります。
木のテーブルにアンティークのハイバックチェア、メニューは和紙。
光量も少し抑え目で独特な世界ですが落ち着きます。
平日の13時頃訪問、お客様は6割程度いらっしゃりホール担当は主に女性お一人で忙しそうでしたがとても感じが良かったです。
コースメニューには3200円と5300円があります。
3200円のコースは14時まででしたらいつでもオーダーできますが、5200円のコースは2日前までに予約が必要。
今回は3200円のコースを選択。
お通し、そばがき、三点盛り、せいろ、にしんそば、甘味の流れになります。
蕎麦豆腐
少しざらりとした舌触りに蕎麦の香りと上品でさらっとした出汁で美味しいです。
そばがき
柔らかめですが、もっちり。
あまりそばがきらしいざらりとした感触はなくマイルドなお味。
思ったほどは蕎麦の香りはしないので、玉笑の様な素朴で力強いそばがきとは対照的なのでこれは好みが分かれそう。
三点盛り
美しく飾られたお皿には左から、卵焼き、穴子の煮凝り、木綿豆腐梅肉添え、そばがき揚げ、海老の味噌焼き。
卵焼きは冷たいですが、ジューシーで甘い味付けで良いです。
穴子の煮凝りは、あまり固いタイプではなく塩っ辛くもなく穴子のお味も出ています。
そばがき揚げは葱が入っていて香ばしくむっちり、薄味ですが蕎麦の香りもちゃんとしてなかなか面白いです。
海老の味噌焼きは甘い味付け、頭からいただけトゲっぽさもありません。
全体的にそれぞれ特徴のあるレベルの高い三点盛りでした。
せいろ
こちらのお蕎麦は田舎もせいろも十割だそう。
いただくとぶつっとした十割らしい歯応えはありますが、蕎麦の香りの強さは今一つでしょうか。
なにもつけずに美味しいお蕎麦もありますが、こちらのはつゆとの相性が生きる蕎麦。
つゆは甘めですが、相性はよく美味しいです。
にしんそば
ふんわり甘いにしんにすっきりとした柔らかい出汁。
蕎麦の香りも良く纏まっています。
蕎麦湯
円みのあるお味で優しいタイプ。
つゆとの相性もよく美味しくいただきました。
水小豆
量はけっこうありますが、とてもさっぱりしているので量を感じさせません。
すっきりとした甘さで口の中で溶け、瑞々しく美味しいです。
どのお皿も少し甘みがあり円いお味の印象。
蕎楽亭と比べるとゆったり出来、静かな方でインテリア共に対照的。
ゆっくりしたいのなら確実にこちら。
量もけっこうあり3300円でお腹いっぱいになるのでCPはこちらに軍配。
ただ、優しさ先行のテイストなので力強さは今一つ。
蕎楽亭で感じた少し粗野で無骨さがあるテイストは感じられず円い感じです。
DETAIL DATA
アクセス、営業時間など
- 【店舗名】
- 東白庵かりべ
- 【住所】
- 東京都新宿区若宮町11-7
- 【営業時間】
- 11:30~14:30 ┃18:00~21:00
- 【定休日】
- 水