リキュールをダイレクトに感じるクレープケーキが人気です

銀座駅から5分程、みゆき通り沿い泰明小学校の並びあるリキュールを使用したクレープ・ケーキを主力に扱う樫木の樽。

「大人が楽しめるお菓子創り」を信条の下に作られるお菓子たちは、ほろよいスイーツと言われる程リキュールたっぷり。

店名樫木の樽の由来は原酒を樫の木の樽ごと取り寄せたことから。
よって洋酒への拘りは強く、世界各地の蒸留所からの直接買付です。
それをシンプルなクレープ・ケーキへ充分に染み込ませることにより強くリキュールの存在感を大きく感じるお味に仕上げています。

種類はラムやコニャック、キルシュ等原酒ごとに分かれていて、熟していただく俗に言う熟成スイーツとしていただけるのも魅力の1つ。
1個単位は小さく、300円程と気軽に購入でき常温で日持ちがするのでちょっとしたお土産としても活躍できそうです。

最近はクレープ・ケーキだけでなく、フィリングのフルーツに原酒を漬け込んだチョコレートも人気。
クレープ・ケーキ、チョコレート共にリキュール濃度は高く、お酒好きな方は大変気に入られますが飲めない方は召し上がれないお味かもしれません。

デパートの一角で販売されていることもありますが、今回は色々な種類を拝見したいので銀座店に訪問させていただきました。

お店は赤い店舗テントのガラス張り、ちょっとアンティークな外観。
店内はこぢんまりとしていますが可愛くディスプレイされ、お菓子のPOPには丁寧な説明がありお菓子に愛情を感じる温かい雰囲気です。
主力のクレープ・ケーキは9種類、チョコレートは3種類ありました。

スタッフは奥様と思われる品の良い女性ともう1人女性のお2人。
物腰柔らかく感じが良いのでお菓子のお話をしていても楽しく、おすすめをお聞きしながら購入させていただきました。
セットで購入しなくても綺麗なパッケージに包んで下さったり、合計額は1000円程度にも関わらずクッキーをつけて下さったり、ドアまでお見送りをして下さったりサービスは大変良好です。

購入させていただいたのは、クレープのラムメイプルとキルシュヴァッサー、ケーキはアルマニャック、チョコレートはコニャックプルーンです。
クレープ系の生地は薄め、中は3等分にカットされていて細かい気遣いがありました。

ラムメイプルクレープ

クレープ生地にビスキュイ、下層に生クリームの構成

いただいているとラム酒が香り立ち、強くなりすぎそうなところを生クリームが抑えています
生クリームはケーキに使用されるふわふわ系ではなくやや懐かしいお味
その中にはレーズンが1カットに1粒ずつ入っていました

しっとり感はリキュールで出している、とも言える後まで香る大人味

 

キルシュヴァッサークレープ

種子ごと潰したさくらんぼを発酵させた蒸留酒をたっぷり使用

クレープ生地にビスキュイ、下層にホワイトクリームの構成

ビスキュイからはふわっと華やかなキルシュの香り、ですが徐々に強くなります
丸みを帯びたキルシュというよりキリッとしたそのもののお味

卵風味生地とホワイトクリームとキルシュの相性が良いクレープ

 

アルマニャックケーキ

クレープではなくケーキで違いとして外側がクレープ生地ではなく、柔かなビスキュイでフィリングはありません

内部のビスキュイをふんわりしたビスキュイで包み込んだビスキュイの二層構造
ビスキュイはアルマニャックナポレオンをベースにバター、アーモンド、生クリーム混ぜ入れたもの

口当たりはしっとりしていて、風味はバターと熱さが広がるほどのリキュールの濃度
シンプルだからこそリキュールがダイレクトに伝わるアルマニャックを生かした作りです

コニャックプルーン

フィリングはガナッシュとプルーン

コニャックナポレオンとアルマニャックナポレオンが強く香るショコラ

ガナッシュはナポレオンでエッジが効いたお味
プルーンは素材自体のお味が吹き飛んでしまう位にナポレオンが染み込んでいました

通常のリキュール入りショコラと違い、かなり強くリキュールが前にでてきます
インスタントに合わせた訳ではなく、じっくり作られ深く馴染んでいるのが特徴です

 

どれをいただいても洋酒の芳醇な香りが立ち込め、香り付けではない洋酒そのもののお味を楽しめます。
キルシュやアルマニャック個々の特徴をお菓子で感じられるのはそうありません。
試しやすいお値段で、接客も良いのでまた気軽に寄ってみたくなる大人菓子のお店でした。