FOOD GARDEN

現在登録数 :  720 件

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歯車

歯車

星2つ半が平均

森閑とした空間。音のない世界で向き合う綺麗なお味のオリジナルカクテル

2007年オープン、飯田橋B3出口より5分程度。和食料理店犇めく裏路地の一角にある静かな時を過ごせるというバー歯車。
ビルの2階にあり、3階にはワインバーアンブラがあります。

営業は15時から。
明るい時間帯から本格的オーセンティックバーを楽しめる数少ないお店の内の1つです。

ドアには小さいながらも存在感を発揮する錆加工がされた歯車のシンプルロゴ。
その重厚なドアを開けると目の前にバーキサラでも見たフランクロイドライトのより小さいタリアセン。

空間に足を踏み入れた瞬間、関東で一番暗いと言われている松虎程ではありませんがその暗さに驚きます。

足元にお気を付けくださいという柔らかで落ち着いた声。
マスターは濱本義人さん、バーラジオ、ル パランで研鑽を積みこの地にオープン。

接客は落ち着いた雰囲気と物静かに話す一言で表すなら「スマート」。
フレンドリーなバーとは全く異なり、距離感を大事にしその声のトーンまでがお店の世界観を演出するマスターとお店が溶け込んでいるかの空間。

入店後おしぼりの提供はありますが率先してオーダーを聞かれることはなくあくまでお客様のペースに合わせます。
BGMは無く森閑とした店内、時々蛇口から流れる水の音がこんなにも大きかったかなと思わせ日常世界の「音」の多さを思います。
マスターは何も言わずとも世界観を雰囲気で伝えてくるので騒がしくする方はいらっしゃらず、1人で来て黙念するのに適したお店で私語は向きません。

常連様とは多少お話をされますが物静かにゆっくりとトーン低め、一部の方だけと盛り上がるお店ではないので疎外感はありませんでした。
写真はシャッター音とフラッシュに気を付ければ撮影可能。
撮っていると何も言わず蝋燭に火を灯しグラスのバックに置いてくれるさりげない気遣いが素敵です。

カウンターに座ると目の前にはボトルが一切ありません。
あるのは等間隔に仕切りを隔て並べられた3つの揺らめく蝋燭の炎だけ。
内装は新宿のル パラン、銀座のダイス、会員制のネ プラス ウルトラ等を手掛けたヌーヴェルヴァーグによるもの、シンプルかつ強いメッセージ性があるデザイン。

フードはなく、バーでは乾き物が多いですがこの日はマスターが先日ご旅行をされた時のお土産のしっとりとしたもみじ饅頭でした。

オープン時間に入店したので私が最初の1人でしたが16時前にはカウンターは満席。
平日でもかなりの人気店の様です。

フレッシュフルーツのカクテルを希望すると、巨峰、シャインマスカット、洋梨、スイカを案内されました。

巨峰

1杯目は巨峰を弱めでお願いしました。
一度にグラスへ香りとしてリキュールを回してくれます。
拝見した限りは巨峰を絞り、ハーブリキュールアブサンルー、炭酸を合わせ、ボブズ・ビターズとスポイトタイプのおそらくエクストリームアブサントで香りを入れたもの。
基本こちらのはアブサンでさらりと最後に香り付けをされるよう。
こちらは弱めと言うとかなり弱めで提供され、香草と後からくるフレッシュな巨峰の香りで甘みを抑えさらりといただけました。

シャインマスカット

2杯目は同じぶどう系列となりましたが、皮ごといただけるマスカットをそのまま入れリキュールと交互にいただくスタイル。
今度は強さは普通にしていただきました。
マスカットを2等分にしてから思ったよりも量多くグラスに入れ、そこへテキーラ、炭酸水、ボブズ・ビターズ等で香り付けをしたもの。
添えられたフォークでマスカットを捕まえながらいただきます。
旬のマスカットは実がしまっていて自然な甘さに溢れ、デザート感覚で終わりそうなところをテキーラが締めます。
テキーラの鋭さをマスカットが軽減して高相性で中々良かったです。

 

お会計は4500円程、やや高級な方でしょうか。
この静けさから少し個性的と言われる当店ですが、あまり話しかけられたくない方や静かに過ごされたい方におすすめ。
次は何にされますか?等すぐに聞いてくるお店もありますがそういうこともなく自分のペースで居られます。
足元にご注意下さいと優しく声をかけられ退店。
歯車から外へ出た世界は光の眩しさと生活音の騒がしさに囲まれ一瞬立ち止まる程でした。
感覚をリセットしたいという時にまた訪問したいバーです。

DETAIL DATA

ico

アクセス、営業時間など

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