12時間かけて抽出する水出しアイスコーヒー。濃厚なミルクとも相性抜群です

池袋駅西口の西一番街の角のビルにある12時間かけて抽出されるアイスコーヒーが評判の炭煎珈琲 蔵。

西一番街は俗にいう飲み屋街でこの様な喫茶店があるとは想像できませんでした。
お店の外観は昭和からの歴史を感じる佇まい、ブラックボードに白文字でスペシャルブレンドの説明と癒しの味との説明から本格的なお味が楽しめるのが伝わります。

自動扉が開かれると昔の喫茶店の雰囲気と重厚さ、光量は抑え、ダッチコーヒーの大きなウォータードリッパーが視界に入ってきます。
この立派なウォータードリッパーは店内にいくつか置かれていて、何も説明されなくても水出し珈琲を頼みたくなる程。

平日の14時頃訪問、座席数は30席弱はあるのでそれなりに大きいですがスタッフはホールの女性お1人とカウンターに落ち着いた年齢のマスターがお1人のみ。
お席は6割程埋まっていましたが、店内は騒がしくはありません。
お客様は30代以上の方が多いでしょうか、少々男性のお客様が多め。
正直飲み屋街でしたのでお店のカラーが気になっていましたが落ち着く空間で女性1人でも大丈夫です。

店内は全席喫煙可ですが、空調が良かったので然程気になりませんでした。

壁には大きな額縁に飾られたバックグラウンドブラックに毛筆白文字で「癒」の一文字。
どうやら癒しがコンセプトな様です。

メニューを拝見すると、水出し珈琲は12時間抽出、アルカリイオン水を使用とのこと。
8時間程度というのは時々聞きますが、じっくり12時間というのが気になりこちらをお願いしました。

水出しコーヒー

ワイングラスでサーブされ、グラス自体は小さくはないのでそれなりに楽しめます。
グラスはリムが少し狭まったタイプなので香りを楽しむためにあまりストローは使いたくないところ。

珈琲はクリアな水の良さが生きていて、ホット抽出では味わえない特色が良く出ています。
深煎りなので酸味は控えめ、苦味の中にも複雑性のある甘みがあり深みのある味わい。

水出しはお湯出しよりずっとカフェインも少ないと言われ、濃くても飲みやすさがあります。

清涼感、喉越しがとてもよく夏に是非おすすめしたいお味。

別添えで銅製のミルクピッチャー、ガラスのガムシロップピッチャーがついてきます。
ミルクピッチャーはおそらくカリタのもので少し年季の入ったもので素敵でした。

ミルクは、少しのとろみと濃度が高く油分もある濃厚さがありなかなか珍しいタイプ。
入れると仄かな甘みが出て爽やかさからまったりにシフト、別物の様なお味になります。

入れてもとても美味しくここまでミルクが合うアイスコーヒーも初めて。
おそらく相性の問題でどの珈琲にもこのミルクが合うということでもなさそう。
濃厚さが出るので最初は入れずに、途中でミルク入りにすると2種類のお味で楽しめます。

このエリアは初めてですと少し近づき辛いかもしれませんが、とても美味しい水出し珈琲がいただけました。
お値段は700円弱、ゆったり寛げ池袋の喧騒から逃れるおすすめの喫茶店です。