時が止まった空間で日本茶の深さを味わう

2004年オープン、高田馬場から徒歩10分弱、早稲田通りを一本入った所にある甘味や軽食も提供している日本茶専門店。
お昼の軽食はおにぎりですが、夜になると丼物もやっています。
訪問は平日14時近く、和風で温もりのある店内の席数は、テーブルとカウンターがありますが少なめ、半分位埋まっていました。

お客様の年齢層は若干高め、静かなお客様ばかりで振り古時計と微かに聞こえるBGMを聞きながらゆっくりと日本茶を楽しめる空間となっています。
お店には急須等も売られていて、オーナーは実年の柔らかな女性1人のみな様。

渡されたメニューにはお茶の淹れ方も書いてあり拘りが感じられます。
季節限定の刻の蔵、おにぎり、抹茶あんみつを選択。

刻の蔵

まずはお茶がサーブされました。
こちらのお茶は、鹿児島県産の茶葉、春の新芽を即日氷温保存したもので、10月～3月の間のみ頂くことができます。

カウンターだったのでオーナーが淹れる姿を間近で拝見。
大きめの鉄瓶と湯冷ましを使い、お茶をじっくり煎れてくれます。
鉄瓶で煎れてくれるのを拝見するのは、月光以来。

サーブ時、湯冷ましを使った淹れ方を丁寧に教えてくれます。

一杯目
最初は苦み、その後は驚く様な円やかさが体験できます。
円を描くようなはっきりわかる円やかさは初めての経験。
ここまではっきりとお味を出せるのかと今更ながら奥深さを感じました。

二杯目
少し慣れてきた感じになりました。

三杯目
苦味の後は、すっきり感がでてきて清涼感のあるお茶へと変わりました。

四杯目
苦味から円やかな水感になりこちらも美味しい。

淹れる毎にお味の変化を楽しめて止まらなくなります。
お客様の多くがかなり飲まれるようです。
思ったよりも出が良く、結局7杯位頂きましたが薄まった感はありませんでした。

セットには小さな羊羹が付いてきます。
上部は薄い寒天、瑞々しさが特徴、水っぽさがある羊羹でお茶とよく合ってるお味。

おにぎり

具は別添え、中身に入っているタイプではありません。
昆布は紫蘇の香りもあり、鮭は塩気がしっかりする具らしいタイプ。
おにぎり自体はそれなりの大きさがあり、少し温かく、優しさが伝わるようなふんわりしたおにぎり。
お塩は控えめなので、具と頂くと丁度いいです。

抹茶あんみつ

おにぎりを食べ終わるといいタイミングで抹茶あんみつがサーブされました。
器は冷たくなっていて別添えで抹茶シロップがついてきます。
あんみつは、抹茶アイス、寒天、抹茶寒天、白玉、粒餡が入っており、赤えんどう豆は入っていません。
寒天は歪さがあり手作り感が伝わってきます。歯応えがあり瑞々しいですが、透明な寒天には香りは特になく抹茶は仄かは香る程度。
抹茶アイスは、バニラ感がある抹茶なので甘いほう、小豆さ水分少なめ、抹茶シロップは抹茶感ありますが、甘め。

全体的にはし甘さがありますが、お茶とよく合っています。
お茶が主体で作られ、それに合うように調整されている感じでお茶との相性はベストでした。

大通りの喧騒から離れ、隠れ家という名に相応しい日本茶カフェ。
少し時を忘れることが出来ます、なかなかこういう雰囲気は作ろうとして作れるものではないと思います。
また寄りたいお店です。