FOOD GARDEN

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銀座 よし澤

銀座 よし澤

星2つ半が平均

鰆の藁焼きがスペシャリテ。量があっても重くないお味でCPも素晴らしいです

2014年オープン、銀座一丁目駅10番出口から2分程。CPに優れ、鰆の藁焼きがスペシャリテの銀座 よし澤。

お店は地下1階、階段を降りる途中で可愛らしい鍾馗様と目が合います。
お聞きすると屋根がないので階段上に置かれたそう。

エントランスには香が焚いてあり、立地上大きな面積ではありませんが前室を設けることにより日本料理店らしい雰囲気を引き立てます。

お店のテーブル席はドアが設けられた2室程度、カウンターは7席程度。
掃除が行き届いた清潔感があり、白木の一枚板のカウンターは滑らかでお店を大事に使われているのが伝わります。

カウンター中央には吉澤定久氏。
京都、新山8年間、東京では吉祥、座屋で研鑽を積み2010年にぎんざ 一二岐をオープン。
4年間連続星持ちとなり、2014年に自らの名を冠したよし澤をオープンしました。

大将自ら明るく挨拶をして下さり、時々率直にお答えになる所から強い信念が伺えますが尖った感じもなくお話もし易く1人でも楽しめる空間です。
平日利用でお席は満席。
ランチは5000円、8000円、10000円があり10000円を選択。

スペシャリテは通年楽しめる鰆の藁焼き。
ぎんざ 一二岐では鰹の藁焼きでしたがそれを鰆で表現。
煮えばな→炊き立て(蒸らし無)→蒸らし後→おこげの4段階で土鍋のご飯も好評です。

お味は濃くなく薄くなく、関東勢の中で考えれば軽いと思います。
京都より濃いめですが、どことなく京の香りを残すお皿もありました。
10000円コースでもお皿数、量も多くCPはかなり優れている印象。
ガツン押してくるお皿はありませんでしたが、鰆は時期でなくても美味しくいただけ、コースは量があっても重くありません。
お店の雰囲気、接客、お値段を相対的に考えるとおすすめもし易いお店です。

八寸

器に入っているのは新百合根、松茸あんかけ茶わん蒸し
手前は京都赤唐辛子海老のすり身あられ揚げ
奥は新銀杏と銀杏豆腐
高台は鱧の子と三つ葉の煮凝り
右は柿ときのこ類を入れた酒粕風味

新百合根、松茸あんかけ茶わん蒸し
ほっくりした新百合根
思ったよりしっかり松茸の風味が出ていて美味しく、小さいながら存在感に溢れた茶碗蒸し

京都赤唐辛子海老のすり身あられ揚げ
海老の風味は若干弱めですが、甘みがありあられ揚げの香ばしさがたっています

新銀杏と銀杏豆腐
銀杏をいっぱい詰め込んだお豆腐は滑らか、香りは他のお席のお客様も仰る通り然程銀杏っぽくはありません
私的には乗っている銀杏のお味がとても強いので、一緒にいただくとそれに引っ張られ負けてしまっている様に受けました

鱧の子と三つ葉の煮凝り
生姜がほんのり香り三つ葉のシャキシャキ感を楽しむすっきりしたお味

柿ときのこ類を入れた酒粕風味
椎茸、舞茸等が入り松の実が飾られています
柿は完熟しながらもふにゃっとしておらず、酒粕が引き締めていて香りが良い一品
甘さ一辺倒にならず秋の風味らしく中々良かったです

松茸と鱧の土瓶蒸し

優しい出汁に松茸を焼いた時の香ばしさをプラス
酢橘はつきますが出汁が柔らかなので本当に少量、若しくは入れない方が楽しめました
松茸は韓国産、たきやでいただいた松茸に比べると香りは弱めではありました

鰆の藁焼き

淡路産の鰆、スライスされたにんにくと山葵、お塩でいただきます
皮はパリッと藁で軽く炙った良い香りが上品に広がり、温かさは人肌
しっとり、ぷにっとした食感、シーズンに入っていないので脂のりは強くはありませんが濃厚さはあり美味
藁の香りが強すぎることはなく、添えるのがにんにくと山葵ところから鰆自体のお味を楽しんでほしいというのがわかります
後ろにあるお野菜はポン酢でいただきます、ポン酢は醤油のお味が強く玉ねぎは若干辛みがありました

向付 秋鯖と赤身漬け

秋鯖はバーナーで炙って供され、鬼おろしときのこ類と一緒にいただきます
鯖は酢でしめていてにおいはなく炙ったことでほんのり温かく良いお味

赤身漬けは巻いてあるのは長芋
漬けはねっとりしたフレッシュ系ではない熟成の様な舌触りでした

炊き合わせ 鱸と厚揚げとしめじと水菜

鱸は酒蒸し、下に敷いてある利尻昆布の出汁が合わさり良いお出汁になっています
バランスが良くお酒は強すぎず、すっきりしていて少し甘く、塩気は関東エリア内では濃くありません
鱸もふっくらしていて美味、お出汁がとても美味しくスプーンをお願いして全ていただきました

賀茂茄子といちじく、白味噌がけ

京都ではいただくお皿ですが都内ではあまり見かけず嬉しくいただきました
賀茂茄子は少し固めにしてあることにより噛むと閉じ込められた水分がじゅわっと弾けます
柚子がほんのり香り、いちじくはとろっとした自然な甘さでちょっと揚げてあるのか香ばしさ有
末友の無花果揚げを思い出させるお味
それより塩気は強いですが、美味しくいただけました

土鍋のご飯

お米は北海道ゆめぴりか、前述通り煮えばな→炊き立て(蒸らし無)→蒸らし後→おこげの4段階でいただきます
ぎんざ 一二岐に伺ったことはないのですが、このいただき方で一番有名なのは京都なかひがしでしょうか

まずは煮えばな、アルデンテをいただきます
なかひがしより若干固くお米同士がはらはらと別になる程水分に溢れていました

炊き立て(蒸らし無)
甘みが出てきてフレッシュさがあります

蒸らし後
甘みと柔らかさ、慣れた感じのお味に変化

おこげ
少しお醤油を垂らして供されます
パリパリで香ばしくべちゃっとしているところはありません

東京では炊き込みご飯は美味しいお料理店はあるのですが、白米で勝負できるところは僅か
土鍋の良さと変化がよく楽しめ、この価格帯でこのご飯の美味しさを味わえるのはここだけかもしれません

洋梨のジェラート

基本2種類から選べベーシックとしてわらび餅、後は季節物となります
わらび餅は50%ということでしたので洋梨のジェラートを選択

構成は洋梨のジェラートにフレッシュな大切りの洋梨、その上に白ワインジュレ、洋梨のリキュールを少し加えたもの

洋梨のジェラートは洋梨のお味に少しミルキーさが加わったシャリっとした食感があり甘さも有
白ワインジュレはワインが効いていて甘みのあるジェラートと良く合い全体はすっきりしたお味に
洋梨のリキュールで香りもしっかりして纏まっています
強いて言うなら洋梨が大きかったのでカットしていただいた方が食べやすかったかもしれません

かなり満足度は高くこれで10000円とはとてもお値段控えめ。
お味は癖が無いので苦手な方は少なそう。
盛付は華やかではありませんが、全体的にレベルが一定していて安心していただけるコースになっていました。
1ヵ月単位でメニューも変わるということなので、季節を変えて訪問したいお店です。

DETAIL DATA

ico

アクセス、営業時間など

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