築60年以上の建物を改築したカフェ。メニューも充実、ギャラリー有のデザイン性高めです

2013年オープン、日暮里駅から8分程度。だんだん坂を下った十字路を左折し進んだ先にあるリノベーション複合施設内にあるHAGI CAFE。
同ストリートには東京を代表するかき氷店ひみつ堂があります。

HAGI CAFEは最小文化複合施設と言われるHAGISO内部の1階にあるカフェ。
HAGISOとは元々は1955年に建築された木造アパート「萩荘」。
2004年からは東京藝術大学の学生方々のアトリエとシェアハウスになっていましたが2011年の震災もあり老朽化で解体の方向へ。
何とか食い止めたいと2012年にグループ展「ハギエンナーレ2012」を開催したところ大成功。
計画は一転しリノベーション案が持ち上がりメインサポーターのHAGISOに隣接する宗林寺を始め多くのサポーターが集まり、2013年複合施設として「HAGISO」として新たに歴史を刻むことになりました。
フロアは2層で1階がHAGI CAFE、2階にはホテルのレセプション＆ショップ（hanare）、設計事務所（HAGI STUDIO）となります。

平日の16時頃訪問。
ブラックベースのシックな外観を見ると、築60年以上の建物とは思えません。
入ると右にかつて掲げられていたであろう「萩荘」の看板、内観は木造建築の良さを残す柱その間隔からここがお店でなく居住スペースだったこと物語ります。
そんな面影を残しながらも壁にはコンクリートを使用する等、過去と現在が融合された大変センスの良い空間となっていました。

ちなみにここの建築施工を担当されたのはリノベーションを専門とする株式会社 ルーヴィス、本格的で一見の価値があると思います。

正直あまり知られていない穴場スポットで空きもあるかなと思いましたが待ちが出ている人気店でした。
お客様は10代～40代以上まで幅広く、2階がギャラリーになっていることもありお洒落に敏感な方を多くお見受けしました。
20分程待ちお席へ、カフェスペースは思ったよりも席数がありテーブル数は10以上ありそう。
机の椅子も木製、お席から見て正面がオープンカウンターとなります。

カフェは8:00～10:30をモーニング営業とし和食の朝ごはんメニューを提供、その後12:00～終了21:00までカフェとして営業。
メニューも季節ごとに考案されていて、訪問時はぶどうフロート(すりおろしぶどう×クリームソーダ、弾ける飴のトッピング)、キャラメルパンプキン等。
お食事はカレーやサンドイッチ、ディナーメニューもありますし、アルコールは自家製のジンジャーラムやカクテル(別冊メニュー)、カフェ定番のケーキ等もあります。
それもほぼ自家製のものばかりで最近は仕入れた食材をそのまま提供するカフェも増えている中ここまでメニュー展開をされるのは驚くと共にとても好感がもてました。

接客は若い方が中心で担当して下さったのは20代前半の男性、丁寧でにこやかで大変良好でした。
店内にはfreeWiFiスポットもあるので混雑時でなければPCで作業にも向いています。

オープン当時から定番のラム酒漬け無花果のチーズケーキとカクテルでアペロールモーニを選択。

ラム酒漬け無花果のチーズケーキ

レアではないのである程度の固さのあるチーズケーキ
チーズには少しの塩気、ラム酒漬け無花果がごろっと入っているので全体からほんのりラム酒の香りが漂います
大きく視認できる無花果はプチプチした食感も楽しめ、パートシュクレは柔かにバターが香り、しっとり系で箇所によっては香ばしさもあり
どれもすごく濃厚というものではないので食べやすく、重いチーズケーキが苦手な方にも良さそう
リキュール成分は飛んでいるので酔ってしまうということもありません
添えられるのはメープルのかかった滑らかなクレームシャンティ
一緒にいただくとチーズが弱まりますが、元々強くもないので無くても物足りなさはありませんでした
お店の雰囲気に合う手作りらしいナチュラル系テイストで中々良かったです

アペロールモーニ

アペロールモーニとはアペロール×グレープフルーツ×ソーダのこと
グレープフルーツですっきり呑める仕上がり
薄くまではいかない程の弱めなので気軽にオーダーできそうです

カフェで寛いだ後は階段途中の可愛いインコを見ながら2階のギャラリーへ、ここもセンス良いスポットで窓から光量がたっぷり降り注いでいました。

面積的には大きくはありませんが全体がよく纏まっています。
設計に優れた人、ロゴや紙デザインに優れた人、お洒落なメニューを考案でき調理ができる人、接客に向いている人等、多ジャンルの人達が集まり出来た施設。
ここまで愛される建物というもの少ないのでは、とても素敵なスポットを見つけました。