お味の強弱があり、優れたバランス感覚。本物のアシェットデセール

神楽坂駅より徒歩2分程度、早稲田通りを小道に入ったところにあるガトー、フールセック、アシェットデセールのアトリエコータ。

特にアシェットデセールが人気で、スタート時間は通常14時からです。
平日の14:20頃伺いましたがその時点で一巡目には入れず予約をし1時間後に再度伺いました。
カウンターに立たれるのは、吉岡浩太パティシエ。
9席程度あるデセールをお一人で作られます。
笑顔が素敵な方で、もう一人若い女性の方がいらっしゃいましたがその方も感じが良いです。
ちなみに16時頃になると空き始めるそうなので、お並びを避けたい方は夕方が狙い目です。

モンブランカシス

スペシャリテでしょうか、よく紹介されているのでこちらを選択。
工程としましては、窪みがあるメレンゲを置きその上にキャラメルを流し入れ、ラムのアイスを乗せ、マロンクリームを絞り、削ったカシスグラニテを散らし、最後は上層にマロングラッセを砕いたものをフレッシュクリームと合わせ盛り付けます。

ラムのアイスは香り高く、甘ったるくなく綺麗なお味、フレッシュクリームはとろとろ系で重くなくマロングラッセは栗本来のお味がしっかり残っていて甘さも絶妙。
メレンゲはしっかりした硬さで甘みはしっかりめ、割るとキャラメルが蕩け出しほろ苦く舌触りもよくこれも素晴らしいです。
グラニテは秀逸、シャクシャクしていて変に甘くしていないフレッシュ感のある甘酸っぱい本格的なカシスグラニテです。
マロンクリームは甘めですが、ただ甘い訳でもなく深みがある甘さ。
期待値よりずっと高く、久しぶりにこんなに美味しいアシェットデセールをいただきました。
個々の素材感を残しつつ、甘さと甘酸っぱさのバランスが素晴らしいです。
デセール ル コントワール以来の美味しさでした。

マンダリンのロゼサバイヨン

とても美味しかったので追加でお願いしました。
リキュール強めのアシェットデセール。
使用するロゼはドライ、シャルル・バイィ。
まずはロゼのジュレを敷き、みかん、クレームシャンティ、ロゼシャーベット、マンダリンシャーベット、ビーンズ入りバニラアイス、最後にサバイヨンソースをかけます。
緑はレモングラス、香りづけとして置かれているのでいただくときに外します。
サバイヨンにはロゼと卵黄を温め泡立てたもの、リキュールをしっかり感じ、卵のお味もしっかり出ていて美味しいです。
マンダリングラニテもカシスグラニテ同様ピュアな美味しさ、ロゼのシャーベットも香りしっかり。
ロゼが強く出ているジュレは甘みはありますが、ピリッと締まって大人のお味。
上層エリアはサバイヨン、バニラアイスで甘め、下層になるとマンダリンとロゼの香りでさっぱりでバランスがとれています。
全体的に口当たりはふわふわジュッと溶ける感じ、こちらも満足の一皿。

レスキュールバターサブレ

保存料なし。
まず塩気がきて、それから甘みがきます。
甘みは控えめでレスキュールの濃厚の香り。
サクサクで素直に美味しいと思えるフールセック

 

アシェットデセールはお店によってはただただ甘かったり、フレッシュさに欠けたり、クリームもアシェットデセール用に上手く合わせたものじゃかったりという経験が続きましたがこちらは素晴らしかったです。
グラニテ、シャーベットは特にお気に入り、これだけでもいただきたいくらいです。
他のデセールもハズレなさそう、また是非他の一皿をいただきに行こうと思います。