お肉のポテンシャルを最大限までに引き出す焼きでサーブしてくれます

2011年に東銀座エリアにオープン、場所は新橋演舞場の目の前、外観はお洒落で重くない作りです。
店主の平山シェフはゆたかで長年修行され、かわむらの店主河村シェフともご一緒に働かれていたこともある実力のある方。

ランチにはステーキですと6200円程度のコースと12000円程のコースがあります。
他はハンバーグコースとアラカルトがありました。
ステーキのお値段の差は、ヘレか否か。
今回はヘレステーキの12000円のコースにしました。
シェフは男性3人、ホールの方は見当たらずこういったお店では久しぶりに自ら着席。
どうやら奥に個室があり、ホールの方はそちらでお忙しい様、少し拝見しましたが実年の男性で柔らかい感じの方でした。

 

イタリア産ジロール茸のクリームスープ

スープで掬うととろっとしているスープで、頂くと口いっぱいに香り高いジロール茸が広がり、その後からクリーミーさと濃厚さを感じます。
温度も丁度よく、クリームとジロール茸の相性が素晴らしくお互いに引き立てあっています。
ここまで香り高いのにはあまり頂いたことがないような……大変美味しいです。
後にもジロール茸の香りが続いていました。

サラダ

オクラ、トマト、さつまいも、柿、レタス、アスパラにフレンチドレッシング。
見た目はスタンダードで華やかさはありませんが、それぞれが新鮮で素材の美味しさがあります。
オクラの粘り、さつまいもや柿の甘み、アスパラのシャキッと感、ドレッシングも濃すぎず美味しく頂きました。

ヘレステーキ

こちらでは銘柄買いはしておらず、その時に一番いいお肉を仕入れているそう。
サラダがサーブされた際に、お肉を紹介され焼き加減を聞かれます。
お肉はサイドの脂をカットされ、サシが均等に入っていて、厚みがしっかりあるお肉。
レアでお願いしました。

カウンター奥に見える炭火炉窯の遠火でゆっくり焼かれる炉窯ステーキ。
途中平山シェフが何度も肉を転がし、肉の状態を確かめるためにむにゅっと触り、大変丁寧に焼いてくれます。
お肉には塩胡椒はされておらず、別添えでお塩とわさび、醤油がサーブされます。

ナイフを入れてみると、ふわっとしています。
こんな感触は初めてで、丁寧に優しく焼かれたということがよくわかります。
お味は、柔らかさ、甘さと旨さと濃厚さがあります。
正直、肉質が物凄く良いというようりかは、熟成具合と焼き方が良いと思いました。
お肉のポテンシャルを最大限までに引き出す焼き方で、優しさと温かさが伝わってくるよう。
優しい一方でかなり濃厚、極限の旨みを堪能できます。
脂箇所がないので、どの箇所も一定の美味しさを楽しめ、中も全て綺麗なロゼ。
確かにこれで脂身がしっかりあったら濃厚過ぎて頂けなかったです。
お醤油も円やかで塩っ辛くなく合っています。

お食事

ガーリックライスを選択。
平山シェフが自ら作ってくれます。
ガーリックライス、お味噌汁、香の物がサーブされました。
ガーリックライスはアルデンテでお米の美味しさを楽しめ、ガーリックの香りはとても良いです。
パラパラ感は今一つでしょうか、鉄板焼うかい亭のガーリックライスの方が水分が綺麗に飛んでいました。

お味噌汁はこっくり深い赤味噌。
美味しいですが、何か足りない感じもするお味。

香の物は塩気も控えめでそれぞれ素材のお味が楽しめ美味しいです。

デセール
栗のガトー、バニラアイス添え

想像していたよりけっこう大きかったです。
ビーンズ入りバニラアイスは、甘さはありますが品があり質がいい王道のお味。
ガトーは、上からマロンペースト、後はマロンクリームとビスキュイの層になっています。
マロンペーストは、マロンの粒感がありリキュールも効いていて美味。
マロンクリームもクリームに寄り過ぎず、マロンテイストを大事にしています。
ビスキュイは卵感がしっかり。
甘みはしっかりしていますが、纏まっていてしっかりマロンらしさが伝わります。
見た目は手作り感溢れ、荒削りですがなかなか美味しかったです。
コーヒーは苦めだったので、よく合いました。

 

カウンターから全ての工程が見え、お肉もじっくり手をかけて焼いている姿を拝見できます。
店内は静かで特別な日に合っているお店。
平山シェフは寡黙で職人気質な方ですが、笑ったお顔がとても優しく時々お話される姿を見ていると温かい方でした。
私が人見知りでなければもっとお話しができたかもしれません。。。。
今度はハンバーグは頂いてみたいです。